英国の週間売上チャートGfK Chart-Trackにより、『Battlefield 1』の初週販売本数がシリーズ過去作『Battlefield 4』『Battlefield Hardline』の初週販売本数の合計を上回ったことが分かった。対象となる計測期間は10月16日から10月22日まで。PlayStation 4/Xbox One/PCすべてのプラットフォームにて初登場1位を飾っている。前週まで3週連続で1位をキープしていた『FIFA 17』は首位陥落して2位。『Battlefield 1』『FIFA 17』はいずれもElectronic Arts(以下、EA)のタイトルとなっている。
また、GfK Chart-Trackの調べによると『Battlefield 1』は今年3月にリリースされたUbisoftの『Tom Clancy’s The Division』(以下、The Division)の初週販売本数にわずかに及ばなかったとのこと。『The Division』は発売から5日間で全世界での売上が3億3000万ドルを突破したほか、Ubisoftの発売初日売上記録、発売初週売上記録、新規IPの発売初週売上記録を更新している。英国だけの数値とはいえ『The Division』の初週販売本数に肉薄したということで『Battlefield 1』の好調ぶりがうかがえる。EAのCFOであるBlake Jorgensen氏は2017年度の第1四半期決算報告にて『Battlefield 1』の売上は過去作よりも低くなると見積もっていたが、良い意味で期待を裏切ることになりそうだ。
公式な数値ではないが、bf1stats.comによると同時接続プレイヤー数は1日最大60万人から80万人の間を推移している。さきほど比較対象にあがった『The Division』では、Ubisoft調べによる初週同時接続プレイヤー数が最大120万人に達していたということで、大きな差が見られる。ただし、アクションRPG要素の強い『The Division』は『Battlefield 1』よりも継続的なプレイが求められる点も考慮が必要となる。
また、『Battlefield 1』は販売本数だけでなく海外ゲームメディアからの評価も好調である。本作の目玉は最大32人対32人におよぶ大規模なマルチプレイにあるが、今回は過去作であまり評価されてこなかった「シングルプレイキャンペーン」も好評。第一次世界大戦を経験した兵士たちの物語を5つのエピソードに分け、戦争の悲劇を多角的に描いたキャンペーンはレビュー集積サイトのMetacriticでの高評価にもつながっている。本稿執筆時点でのメタスコアは100点満点中89点、ユーザスコアは10点満点中8点。「シングルプレイキャンペーン」はチュートリアルとしての役割も果たしているが、ひとつひとつのエピソードをコンパクトにおさえることで、退屈になりがちなチュートリアルをエキサイティングなものに仕上げている。
なお、EAは10月28日にもFPS大作『Titanfall 2』のリリースを控えている。CEOのAndrew Wilson氏は『Battlefiled 1』と『Titanfall 2』が続けてリリースされることで売上に悪影響が及ぶという心配はしていない。同じFPSジャンルの中でもターゲット層が異なるからだ。EAの思惑通りとなるか、今後の売上動向が気になるところだ。