『Balatro』の『ウィッチャー3』コラボ実現はCDPRスタッフが社内で“布教”しまくったから。草の根運動が回り回ってゲーム間コラボへ発展


パブリッシャーのPlaystackは8月28日、『Balatro』に向けて無料アップデート「Friends of Jimbo」を配信開始した。このアップデートでは『ウィッチャー3』、『デイヴ・ザ・ダイバー』、『Vampire Survivors』、『Among Us』とのコラボレーションスキンが追加されている。このなかの『ウィッチャー3』コラボが実現した理由について、同作開発元CD Projekt RED(以下、CDPR)スタッフは、社内で“熱心な布教”をおこなった結果もあったと述べている。

『Balatro』はトランプのポーカーを題材にしたデッキ構築型ローグライクゲームだ。開発はLocalThunk氏が手がけている。本作ではデッキからカードを8枚引き、そこから複数枚選択してポーカーの役を作る。役やカードの種類によってスコアを得られ、規定ラウンド数以内でステージクリアに必要なスコアを稼ぐこととなる。ジョーカーカードやタロットカードといった、スコアを高めるための要素が存在しており、シナジー効果をどんどん高めて膨大なスコアを稼ぐゲームプレイが特徴だ。


本作に向けては、8月28日に全プラットフォームに対し「Friends of Jimbo」アップデートが配信された。同アップデートでは、『ウィッチャー3』、『デイヴ・ザ・ダイバー』、『Vampire Survivors』、『Among Us』とコラボ。各スートのフェイスカードの見た目が、各作品の人気キャラクターをモチーフとしたものに変更可能となっている。『ウィッチャー3』はスペードを担当し、ゲラルト、イェネファー、ダンディリオンの3人がモチーフとなっている。

コラボ作品のラインナップを見れば、『ウィッチャー3』を除いてインディーゲームや小・中規模作品となっている。その中に大作オープンワールドゲームが混ざっているのは少しばかり不思議にも思える。そんな今回のコラボについて、『ウィッチャー3』の開発元CDPRグローバルPRディレクターのRadek Grabowski氏が経緯を語った。


Grabowski氏によると、同氏はたびたび職場でゲームを“布教”するという。『Balatro』でも同様に、CD Projekt REDのパートナーも含め、多くの仕事仲間を巻き込んだという。よほど『Balatro』に夢中になり、おすすめしてまわっていたのだろう。

そんな中、Grabowski氏宛に『Balatro』のパブリッシャーであるPlaystackにいる友人から、ダイレクトメッセージが送られてきたという。そこには、『ウィッチャー3』と『Balatro』のコラボに関するアイデアが綴られていたそうだ。

Grabowski氏はこのことについて「完璧なタイミングだった」と語っている。CD Projekt RED内で“布教済み”だったこともあり、社内での話も通りやすかったのかもしれない。そうして『ウィッチャー3』と『Balatro』のコラボは「Friends of Jimbo」として実装される運びとなったようだ。


なお『Balatro』における『ウィッチャー3』のカードは、CD Projekt REDに在籍しているアーティストのOlgierd Ciszak氏によって制作されたとのこと。フェイスカードのスキンを変更することで特に性能に変化はないものの、装いを新たにしたデッキでランに挑んでみるのもいいだろう。

『Balatro』はPC(Steam)/Nintendo Switch/Xbox Series X|S/Xbox One向けにダウンロード版が現在配信中。「Friends of Jimbo」アップデートも現在配信中だ。なお、Nintendo Switch/PS5向けパッケージ版は10月24日発売予定。