『Baba Is You』開発者新作『A Solitaire Mystery』、続々と好評集まる。“未来からカードお取り寄せ”したり殺人事件推理したり、中毒系魔改造ソリティア30連発
ゲーム開発者のHempuliことArvi Teikari氏は7月10日、ソリティア風パズルゲーム『A Solitaire Mystery』のSteam版をリリースした。さっそく高い評価を受けている。

ゲーム開発者のHempuliことArvi Teikari氏は7月10日、ソリティア風パズルゲーム『A Solitaire Mystery』のSteam版をリリースした。同氏は『Baba Is You』など、さまざまなパズルゲームを手がけてきたクリエイター。本作もさっそく高い評価を獲得している。
本作はトランプで遊ぶ一人用ゲーム「クロンダイク」、いわゆるソリティアをモチーフとしたパズルゲームの詰め合わせだ。さまざまなひねりが加わった、全30種のゲームが収録されている。

『A Solitaire Mystery』はもともとitch.ioにて先行公開されていた作品だ。Steam版のリリースにあたって7種類のゲームが追加され、合計30種類のカードゲームを楽しむことができる。ゲームは比較的本家ソリティアに近いものから、他のゲームジャンルと融合したものなど、それぞれユニークなものとなっている。
通常のソリティアに近いゲームとしては、たとえば「TIME TRAVEL SOLITAIRE」が存在。本ルールではソリティアと同じく、AからKまでカードを重ねることを目指す。特徴として“未来の自分”よりタイムマシンでカードを受け取ることが可能。そのとき使えるカードを必ず入手できるが、規定ターンになったら“過去の自分”に同じカードを送らないと、タイムパラドックスが発生しゲームオーバーとなる。

変わったゲームの例として「MURDER MYSTERY」を紹介する。同ルールでもカードの操作はソリティアと同様。ただしゲームの最初に被害者として、カードが一枚除外される。プレイヤーの目的はソリティアのクリアではなく、犯人と凶器の二枚のカードを推理することだ。プレイ中に表になったカードはそれぞれ“証言”をおこない、たとえば「犯人はスペードである」といった情報を提供する。そうして犯人カードを特定していくことになるが、4枚のカードは必ず証言で嘘をつくというルールも存在。虚実が入り乱れる人狼風の推理ゲームが楽しめるわけだ。
そのほかにも、『Baba Is You』がモチーフとなったルール改変ソリティアや、モンスターが登場するRPG風のソリティア、1と0の二種類のカードしか登場しない二進数ソリティアなど、ユニークなゲームが多数存在。こうしたソリティア風パズルの数々が、のべ30種収録されたコレクション作品となっている。

そんな『A Solitaire Mystery』がSteamにて7月10日にリリースされた。ユーザーレビューではさっそく高評価を獲得しており、本稿執筆時点で79件中94%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。母数は少ないながらも、それぞれやりごたえがあるゲームが30種類収録されているボリューム感などに着実に好評が集まっている。また本作はソリティアをベースとしたシンプルなシステムながら捻りのあるルールであり、ついつい止め時を見失いやすい。、中毒性を訴える声が多数見られ、全体としてソリティア愛好家たちから熱烈な支持を受けている様子だ。また日本語でのレビュー数が英語に次ぐ2位となっており、日本語ユーザーからの支持も厚いようだ(Steam Scout)。
本作を手がけるHempuliことArvi Teikari氏は、フィンランドのゲーム開発者だ。過去には『Baba Is You』など、さまざまなパズルゲームを手がけている。同氏によると、本作『A Solitaire Mystery』は複数のクリエイターとの共同開発作品とのこと。ソリティアのゲームデザインはHempuli氏のほかに、Hazelstorm氏およびKnexator氏も参加しているそうだ。実績ある複数のパズルクリエイターらが協力したことにより、本作のバリエーション豊かなコレクションが実現したのだろう。
『A Solitaire Mystery』はPC(Steam/itch.io)向けに配信中だ。現在リリース記念セールがおこなわれており、Steamでは7月17日まで、定価の10%オフとなる税込1080円で購入可能である。