ASUSの「GeForce RTX 5070 Ti」グラフィックボード、“生産終了”か。メモリの高止まりで、VRAM大容量モデルの入手はより困難に
メモリ価格の高騰による供給不足を受け、ASUSが製造する「GeForce RTX 5070 Ti」グラフィックボードが生産終了になったと報じられた。

メモリ価格の高騰による供給不足を受け、ASUSが製造する「GeForce RTX 5070 Ti」グラフィックボードが生産終了になったと報じられた。同じく16GBのVRAMを備える「GeForce RTX 5060 Ti」についても今後生産されないとのこと。
NVIDIA GeForce RTX 50シリーズはNVIDIAが開発するコンシューマー向けGPUだ。2025年1月よりハイエンドクラスの製品から順次販売が開始。NVIDIAによるリファレンスモデルのほか、AIBパートナー各社が手がけるグラフィックボードが流通しており、ASUSからは Prime、TUF Gaming、ROG Strix、ProArtなどのラインナップで販売されている。BCNによる国内販売数調査「BCN AWARD」では、ASUSは2025年のグラフィックボード部門において、MSIとPalit Microsystemsに続き第3位を獲得している。

海外ハードウェア系メディアHardware Unboxedは1月15日、ASUSが「GeForce RTX 5070 Ti」製造を中止したと報じた。先日開催された「CES 2026」に際し、ASUSをはじめとするAIBパートナーや小売業者に対しておこなった取材の中で明らかになったという。Hardware Unboxedによれば、RTX 5070 Tiは現在市場在庫が枯渇しており、価格が上昇しているとのこと。また、同じく16GBのVRAMを搭載するRTX 5060 Ti 16GBモデルについても同様の状況にあり、生産終了となるそうだ。
背景には昨今問題となっているメモリ不足が存在(関連記事)。DRAM高騰の煽りを受け、VRAM容量が大きいグラフィックボードほど不安定な状況にあるという。そのため、12GBを搭載するRTX 5070やRTX 5060 Ti 16GBモデルは価格が上昇傾向であるのに対して、RTX 5060やRTX 5060TI 8GBモデルは順調に供給が進み、価格も安定しているようだ。
なおHardware Unboxedは、CES 2026でNVIDIAの新たなGPUが発表されなかったことがパートナー企業の混乱を呼んだと考察している。GeForce RTX 50シリーズの発売から約1年となるタイミングであり、今冬には「GeForce RTX 50 SUPERシリーズ」の登場も噂されていた(関連記事)。50 SUPERシリーズでは搭載されるVRAMの容量が増加するとの予想もあるが、メモリ価格の高騰によりリリースが見送られたとの見方も強まっている。

とはいえ、生産終了が明言されているのは、現時点ではあくまでもASUSのみ。本件を報じたThe Vergeに対してNVIDIAが声明を発表しており、GeForce RTX GPUの需要は強固であり、引き続きすべてのGeForceシリーズを出荷していく方針を示した。ただ、RTX 5070 TiやRTX 5060 Ti 16GBの在庫枯渇についてはASUSに限らず他の主要メーカーの製品で確認されているとい、入手が事実上困難な状況にはあるようだ。
発売から1年足らずで生産終了が報じられているASUSのRTX 5070 Tiグラフィックボード。RTX 5070 TiはミドルクラスのGPUとして人気があり、今回の報道はコミュニティに大きな衝撃を与えているようだ。メモリ不足の影響は今後もさまざまなかたちで表面化してくるのかもしれない。ちなみに、NVIDIAのGeForce RTX 50シリーズがより高価なGDDR7メモリを採用しているのに対して、競合であるAMDのRDNA 4(Radeon RX 9000シリーズ)では比較的安価なGDDR6メモリを採用。Hardware Unboxedは、AMDには価格への影響を抑えながら供給を続けるチャンスがあると分析している。今後GPUのシェアがどのように変化するのかにも注目したい。
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