『ARK: Survival Evolved』新大型DLC、すぐさま“圧倒的に不評”に。本編含めて不具合多発し、開発元は“旧バージョン緊急配信”で応急処置中

Snail Games USAは7月16日、『ARK: Survival Evolved』の新DLC「ARK: Aquatica」に関してニュースを更新した。同DLC、およびDLCリリースとともに配信されたアップデートについては不具合の頻発などが報告されていた。

Snail Games USAは7月16日、『ARK: Survival Evolved』の新DLC「ARK: Aquatica」についてニュースを公開。同DLCが「圧倒的に不評」となっていることについての謝罪と、頻発する不具合への緊急対応として、過去バージョンのブランチを準備したことなどが伝えられた。

『ARK: Survival Evolved』は、Studio Wildcardが開発を手がけるオープンワールド恐竜サバイバルアクションゲーム。恐竜が闊歩する広大な島を舞台に、プレイヤーは狩りや素材収集、拠点建築や武器クラフトなどをおこないながら、この厳しい環境を生き抜くことを目指す。島には100種類を超える恐竜や古代生物が生息しており、捕獲し手懐けることが可能。仲間にした生物に騎乗することもできる。

なお本作はソロプレイのほか、多人数マルチプレイにも対応。そのほか発売後もDLCを通じて、多くの追加マップがリリースされてきた。2023年10月には、次世代ハード向けにフルリマスターされた『ARK: Survival Ascended』が早期アクセスとして配信。続編『ARK 2』についても、度重なる延期がおこなわれているものの現在開発中とされている(関連記事)。なおStudio Wildcardは『ARK: Survival Ascended』および『ARK 2』の開発に専念しているという。

一方で『ARK: Survival Evolved』のDLC「ARK: Aquatica」は、本作のリリース10周年を記念した同作向けの新DLCだ。開発はStudio Wildcardの親会社Snail Games USAが担当。今年3月19日に発表された同DLCは、広大な海底のバイオームを主なフィールドとしており、新たに21種類の水棲生物をテイムすることが可能。また74種のエングラム(レシピ)が追加され、規模の大きさがアピールされていた。

しかし7月16日にリリースを迎えた「ARK: Aquatica」の評価は振るわず、現時点で約900件中13%の好評率に留まる「圧倒的に不評」ステータスとなっている。この不振は、不具合の多さが主な要因として挙げられる。本作はMod文化も盛んなタイトルであるが、「ARK: Aquatica」の導入に際して『ARK: Survival Evolved』そのもののアップデートも実施された結果、多くのModが利用不可となったり、クラッシュやログインができない問題が発生したりといった報告が相次いでいる。

また海の中に入っただけなのにと“突然死”するというような不具合が、DLCコンテンツ/本編を問わず発生。加えてDLCコンテンツについては、画質の悪さ/パフォーマンス面の問題やバグの報告も数多く寄せられており、パフォーマンスおよび最適化などの面で批判が殺到している。

この事態を受けSnail Games USAは、Steam公式ニュースページを更新。バグなどが相次ぐ現在の状況を謝罪するとともに、DLC「ARK: Aquatica」リリース以前のビルドに戻せるように、パブリックブランチをリリースした。Steamのライブラリからプロパティを選び、ベータから「preaquatica」を選択することにより、Modが利用不可となる以前のビルドでプレイすることが可能だ。「preaquatica」はDLCの購入状況に関わらず利用可能とのことで、Modやクラッシュに関する問題に悩まされている人は、ブランチを適用しておくといいだろう。

なおSnail Games USAは現在問題への対応に取り組んでいるといい、積極的な情報提供を呼びかけた。問題が発生したときには、公式Discordサーバーの「bug-reports-forum」に報告するよう求めている。

ちなみに、「ARK: Aquatica」については発表にともなって公開されたトレイラー映像がゲームプレイをほとんど含んでおらず、生成AIによって制作されたのではないかとする疑惑や、そもそも映像としてのクオリティの低さなどが指摘・批判されることがあるなど、リリース前より話題となっていた経緯もあった(関連記事)。またそもそも本DLCがリマスター版の『ARK: Survival Ascended』にはリリースされず、オリジナル版の『ARK: Survival Evolved』向けにリリースされると発表されたこともあり、コミュニティではかねてより大きな議論を呼んでいたわけだ。

そんな「ARK: Aquatica」はリリース後にも、クオリティ面などで不評を投じるユーザーレビューなどが多数寄せられ波紋を広げているかたち。今後のアップデート対応で事態の鎮静化を図れるかは、注目されるところだろう。

『ARK: Survival Evolved』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS4/Xbox One/Nintendo Switch向けに配信中。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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