アクアプラス、なんとユークスの子会社に。プロレスゲームの名手ユークス傘下で「美少女・恋愛ADV」の知見を活かす

ユークスは8月4日、アクアプラスの株式を取得し子会社化することを発表した。

株式会社ユークスは8月4日、株式会社アクアプラスの株式を取得し子会社化することを発表した。これに伴って、アクアプラスの子会社である株式会社フィックスレコードもユークスの子会社となる。

アクアプラスは、大阪に本社を構えるゲーム会社だ。古くはLeafといった美少女ゲームブランドを展開しており、最近ではアクアプラスとしてコンソール/モバイルゲーム事業を展開。『To Heart』シリーズや『うたわれるもの』シリーズ、『WHITE ALBUM』シリーズといった美少女ゲームを手がけてきた。6月26日には『ToHeart』リメイク版が発売を迎えた。

『ToHeart』リメイク版


アクアプラスについては、2022年にCRESTに子会社化されていた。CRESTはポールトゥウィンの子会社で、同グループにおいてはメディア・コンテンツ事業を担当。同社は2023年に3社合併などを伴いCRESTからHIKEになり、アクアプラスはHIKE傘下のゲーム会社として活動していた。

しかしながらポールトゥウィンは今年6月24日、HIKEおよびその子会社がマネジメントバイアウトにより独立すると発表。ただアクアプラスについては、別の会社に譲渡するための交渉がおこなわれていると明かされていた(関連記事)。

そして今回、ユークスがアクアプラスの株式を取得し子会社することを発表した。ユークスといえば、『エキサイティングプロレス』や『WWE 2K』シリーズなどのプロレスゲームシリーズを数多く手がけてきたゲーム開発会社だ。一方で近年ではディースリー・パブリッシャーの作品に携わっており『デジボク地球防衛軍』シリーズなどを開発している。また10月23日には『ゼンシンマシンガール』がディースリー・パブリッシャーより発売予定だ。


アクアプラスの子会社化にあたってユークスは、同社のコンソール向けゲーム開発力とアクアプラスのIP企画・ブランド構築力の融合により、新たなジャンルや切り口によるタイトル開発が可能になると説明。アクアプラスが手がけている一部の開発案件をユークスのグループ内で内製化することで、リソースの最適化と受託ラインの稼働安定化が期待できるそうだ。さらにアクアプラスが培ってきた美少女・恋愛アドベンチャー分野の知見を取り込むことで、開発ジャンルが拡大し、新規ユーザー層への接点が増えるといったメリットも示されている。

つまりアクアプラスの子会社化で、プロレスゲームやアクションゲームを主体に手がけてきたユークスのラインナップに新しい風を吹き込む狙いもあるのだろう。ユークス傘下となった後もアクアプラスの持ち味が活かされそうで、今後同社がどのような作品を生み出していくかにも期待が高まる。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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