PSストアに『どうぶつの森』そっくりライフシム出現し物議醸す。スクショまで不自然

『どうぶつの森』に酷似したゲームがPlayStationストアに登場。確認できるスクリーンショットの品質の低さや、あまりにも『どうぶつの森』に酷似した作品のスタイルを巡っては、非難の声が寄せられている。

『どうぶつの森』に酷似したゲームがPlayStationストアに登場したとして物議を醸している。海外メディアKotakuなどが伝えている。

今回話題となっているのは、PlayStationストアに登録された『Anime Village Online』なるゲームだ。PS5向けに2027年に発売予定となっている。

『Anime Village Online』のストアページによれば、本作は夢の村を作成するライフシミュレーションゲームだという。家具のクラフト、作物の栽培、釣りなどをおこない、プレイヤー独自の家や村を作っていく。また、森や川を探索する中で動物の村人NPCと出会い、新たなアイテムやエリアをアンロックできるという。さらに、フレンドを招待して最大10人でオンラインプレイすることも可能なようだ。

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こうしたゲーム内容が任天堂の『どうぶつの森』シリーズに似ているうえに、本作のビジュアルスタイルが『どうぶつの森』シリーズに酷似しているとして物議を醸している。特に公開されたカバーアートにおいては、青空の下でジャンプしている人間の女の子が『どうぶつの森』のキャラクターデザインにかなり似た見た目となっている。

また、ストアページにはないものの、PS5本体からアクセスすると複数のスクリーンショットが公開されている。釣りをしたり動物たちと交流したりしている様子が確認できるが、これらのスクリーンショットは生成AIを用いた、“粗製濫造”ではないかという推測も集まっている。たとえば、水面に存在しないものが反射しており、時計盤の文字がやや崩れ気味であることが確認できる。キャラクターの輪郭にぼやけが多いことも違和感があるだろう。

本作についてはKotakuなど複数の海外メディアも報じているほか、ユーザー間でも物議を醸している状況だ。ゲーム内容だけでなく、ビジュアルスタイルまでも酷似し、生成AIの悪用も疑われることから厳しく批判されているようだ。

本作の開発者として記載されているWisnu Sudirman氏は、インドネシアを拠点とするパブリッシャーGamePocのCEOとみられる。GamePocからはSteam向けに『Cyberpunk Fighter』が発表されているのみで、これまでに発売したタイトルはない様子だ。また、Wisnu Sudirman氏の名義では、PS向けに『Rooted: Survival』が存在している。

『Rooted: Survival』

『Rooted: Survival』は、2026年発売予定となっており、公開されているゲーム内容やカバーアートからは『The Last of Us』のような雰囲気を感じられる。なお、こちらではゲーム説明において、『The Forest』の緊張感、『Green Hell』のリアリティ、『The Last of Us』のストーリーテリング、『S.T.A.L.K.E.R.』の朽ち果てた雰囲気というように、インスピレーションを受けた作品が記載されている。さらに、「著作権侵害の意図はありません」という記載も確認できる。

昨今はアセットフリップなどの低品質な粗製濫造ゲームが問題となり、今年2月にはそうしたゲームがPlayStationストアから一斉に削除されたことが報告されていた(関連記事)。そうした中では有名作品に類似するカバーアートなどを用いる作品もあり、問題視されてきた。

今回の『Anime Village Online』も、本稿執筆時点ではストアページが存在するものの、上述したような問題点もあってリリースされるどうかは不明。今年1月に登録が確認されていた『どうぶつの森』の酷似ゲーム『Anime Life Sim』が削除された事例もあり、今後の行方には、注目が寄せられるところだろう。

Haruki Maeda
Haruki Maeda

3DアクションRPGと犬をこよなく愛するPCゲーマー。『フォールガイズ』のようなわちゃわちゃ系も大好きです。

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