ゲーム開発者Sam Lake氏、『Alan Wake 2』に登場する自分の死にざまについてスタッフに“ある要求”をしていた。もっと「血まみれ」にして


『Alan Wake 2』を手がけたRemedy Entertainmentでクリエイティブディレクターなどを務めているSam Lake氏。同氏は『Alan Wake 2』では作中の登場人物のキャラモデルも担当しているのだが、本作制作のさなか、開発チームに“ある要求”をしていたようだ。海外メディアGamesRadar+が報じている。なお本稿では、本作のネタバレについて言及しているため、留意されたい。

『Alan Wake 2』は、2010年に発売され高い評価を得た『Alan Wake』の続編だ。本作はPC(Epic Gamesストア)およびPS5/Xbox Series X|S向けに昨年10月から配信されている。

太平洋岸北西部の大自然に囲まれた小さな町ブライトフォールズをふたたび舞台とし、前作の主人公であるベストセラーサスペンス作家アラン・ウェイクに加え、新たにFBI捜査官のサーガ・アンダーソンがプレイアブルキャラクターとして登場。本作では、この2人の視点から物語を体験することになる。


Sam Lake氏はそんな本作を手がけたRemedy Entertainmentのクリエイティブディレクターだ。『Alan Wake 2』にもクリエイティブディレクターやリードライターなどとして関わっている。それだけでなく、同氏は作中の登場人物であるFBI捜査官アレックス・ケイシーや、俳優サム・レイクを演じている。

作中でアレックス・ケイシーはある経緯によって死亡する。路地裏にて死んでしまったその場面では、血まみれで、見るも無惨な姿となってしまっている。そんなワンシーンについて、本作プレイヤーのひとりであるMorrisseyDio氏がX上にある投稿をおこなった。


その内容は当該シーンを開発していたスタッフについて思いを馳せたもの。Remedy Entertainmentのスタッフから見れば、Sam Lake氏は登場キャラ以前に在籍する会社の上司にあたる人物だ。そんな人物を痛めつけるような場面を作り、給料を貰うことを想像してみてほしい、と綴られた投稿からは、その“異常事態”への驚きがうかがえる。


しかしこの“血まみれアレックス・ケイシー”は、本人の意向もあったようだ。Sam Lake氏は、先述のMorrisseyDio氏の投稿を引用。当初この場面ができた際には、アレックス・ケイシーからはほとんど血が出ていなかったそうだ。そのためもっとたくさん血を出してくれと、丁重に(politely)お願いしたという。

MorrisseyDio氏の言う通り、上司を血まみれにする場面を作り、それを上司に確認されたとあっては、やや気まずく感じさえするかもしれない。とはいえ、本作はその上司にあたるSam Lake氏によって脚本が手がけられている。加えてそんな本人からの直々のお願いとなれば、断ることはできないだろう。Sam Lake氏の一声によって、丁重に血まみれのアレックス・ケイシーが作り上げられていたようだ。本作をプレイして、そんな裏話が明かされたアレックス・ケイシーの死に際を確認してみてもいいだろう。

Alan Wake 2』はPC(Epic Gamesストア)およびPS5/Xbox Series X|S向けに販売中だ。