『アークナイツ:エンドフィールド』公式がプレイヤーの「りんごの食べ方」を実態調査をする。なぜなのか、ハイコンテクストすぎる
HypergryphおよびGRYPHLINEは2月7日、運営中の『アークナイツ:エンドフィールド』の公式アカウントにて、りんごの食べ方に関する実態調査の結果を公表した。しかしハイコンテクスト。

HypergryphおよびGRYPHLINEは2月7日、運営中の『アークナイツ:エンドフィールド』の公式アカウントにて、りんごの食べ方に関する実態調査の結果を公表した。本調査は管理人、つまり本作のプレイヤーのりんごの食べ方の傾向を明らかとすることを目的としており、2月9日から15日までの約1週間にわたり投票がおこなわれていた。
『アークナイツ:エンドフィールド』は、『アークナイツ』を手がけるHypergryphの新作ゲームである。『アークナイツ』が2Dタワーディフェンスゲームであったの対し、本作は3Dリアルタイム戦略RPGとなっており、ゲームとしてはがらりと姿を変えた。舞台となるのは巨大ガス惑星タロスの衛星「タロII」。プレイヤーは高い技術力を持つエンドフィールド工業の伝説的存在「管理人」として、この星を巡るさまざまな脅威や陰謀に立ち向かうことになる。

調査の結果は以下のポストに示されているとおり、丸かじり派が45.8%、切る派が33.1%、貰い物ならなんでもいい派が18.7%、りんご食べない派が2.3%となった。また、この結果を受けて管理人は豪快かつ効率的な傾向が見られるといった考察もおこなわれている。
これらの調査および考察は、プレゼントキャンペーンの一環としておこなわれたものである。回答に応じてもらえるプレゼントが異なり、丸かじり派は幻の林檎「ピンクレディ」3kg箱が、切る派はアップルカッターが、貰い物ならなんでもいい派はAmazonギフトカード3000円分が、それぞれ1名に贈られることになっていた。なお、りんご食べない派にプレゼントはない。
なぜこうした“調査”がおこなわれたのか。その理由は本作のオープニングのとあるシーンにある。本作の主人公にしてプレイヤーの分身である管理人は、長い眠りから目覚めてタロIIでのさまざまな事件に立ち向かうことになる。眠りから目覚めたばかりの管理人は本調子とはほど遠く、そんな管理人を気づかうように、管理人の右腕となる監察官ペリカがりんごの皮を剥いて差し出してくれるのだ。
ところが、このりんごは皮を剥いただけで切られていない丸ごとの状態であった。弱っている管理人のために差し出すにはあまりにもワイルドだとしてプレイヤーの間で話題となったのだ。その後、この「ペリカのりんご」は一種のインターネットミームと化し、さらに巨大なりんごに差し替えた画像や、りんごの皮だけに入れ替えた画像など、多くのネタ画像が作られている。そんな話題性を受けて、今回の“調査”に至ったのだろう。
また、調査の結果についてはプレゼントの差だけではなく、その後も手厚く管理人をサポートするペリカへの感謝や好意も影響していると思われる。他ならぬペリカの切り方であれば、どんなかたちであれ喜んで受け入れるというわけだ。

勝手に理由を予想してみた
ところで、なぜペリカはりんごを切らずに出したのだろうか。ストーリー上で明確な答えが示されているわけではないが、各シーンの描写やキャラクターのプロファイルの詳細さを見るに、オープニングという重大な場面で意味もなくりんごを丸ごと渡すとは考えにくい。
これは筆者が中国人の知人にも聞いた上での個人的な考察だが、まずひとつ思い当たるのは中国におけるりんごの意味合いである。比較的最近始まったことだが、現在の中国ではクリスマスイブにりんごを贈る習慣が広まっている。中国語でクリスマスイブは「平安夜(ピンアンイェ)」、りんごは「苹果(ピングゥォ)」で、幸せを願った果実「平安果(ピンアングゥォ)」縮めて「平果(ピングゥォ)」として贈るというものだ。クリスマスというイベントを中国風に取り入れる一種の言葉遊びだが、今後の平穏を願う意味合いが込められている。目覚めたばかりの管理人の平穏を願う、というわけである。
そしてりんごと言えば、聖書の知恵のりんごをはじめ、ギリシャ神話に登場する黄金のりんご、北欧神話で神々を不死にするイドゥンのりんごなど、広く象徴的な果実として登場してきた。この果実が実はりんごではないとする考察も存在するものの、象徴的な意味合いが込められていることを表現したいのであれば、やはり選ばれるのはりんごとなるだろう。タロIIにとって救世主的な存在である管理人の復活を、中国におけるクリスマスイブの習慣と結びつけたために、りんごが丸ごと渡されたのではないかというのが私の予想である。
また、この考えでいくと、皮が剥かれていることにも目を覚ましたばかりの管理人を気づかうのとは別の意味合いを帯びてくる。中国に於ける赤色は縁起の良い意味合いを持つ。それがほとんど残されていないりんごの姿が、今回の目覚めがタロIIの存亡を賭けた最後のチャンスであると暗示しているようにも思えてくるのだ。

とはいえ、やはり目を覚ましていきなり丸ごとのりんごを差し出されるのは、ペリカの冷静で穏やかな人柄とのギャップもあって笑いを誘うものである。話題になるのもやむなしといったところだ。
『アークナイツ:エンドフィールド』はPC(公式サイト/Epic Gamesストア)/PS5/iOS/Android向けに基本プレイ無料で配信中だ。
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