ダークメルヘン百合ADV『淀み海の溺れ唄』Steamにてお披露目。美を欲する海魔の娘と人間の少女の、狂気と愛の物語
個人創作サークル・空想の工房およびわくわくゲームズは10月13日、『淀み海の溺れ唄』のSteamストアページを公開。本作はダークメルヘンでプラトニックな百合ADVとなるようだ。

個人創作サークル・空想の工房およびわくわくゲームズは10月13日、『淀み海の溺れ唄』のSteamストアページを公開した。同作はPC(Steam)向けに、2026年前半リリース予定。ストアページ上では、スクリーンショットや動画なども公開されている。
『淀み海の溺れ唄』は、美を欲する海魔の娘と声を失った人間の娘が出会う、ダークメルヘン百合ADVである。本作の舞台は、人間と人ならざるものが存在する世界。深き海の底「淀み海」に生息する海魔たちは、醜悪さと肉食性によってあらゆる種族から迫害されていた。しかし海魔の娘ギーゼラだけは例外であった。彼女は生まれながらに美しく、より一層の美を渇望していた。他者の美を妬み、憎み続けるギーゼラはある夜、音のない不思議な歌を歌う人間の娘アイーシャと出会う。彼女は何よりも美しく、ギーゼラは「殺して喰ってしまいたい」と思うのであった。海魔の娘と声を失った人間の娘、2人の物語が繰り広げられる。


ギーゼラとアイーシャのストーリーは、ダークメルヘンでプラトニックな百合ビジュアルノベルとして展開される。海で生きる海魔のギーゼラと、陸で生きるアイーシャの出会いから物語はスタート。どのように出会い、関係を築いていくのか。2人の過去や状況などが、感情とともに徐々に明かされていくようだ。また選択によっては、ギーゼラがアイーシャを食い殺そうとしたり、思いとどまったりする展開も存在。究極の選択も迫られるという。童話の深淵を覗くような濃密な闇と狂気と愛が、絵本のような挿絵やアニメーションによって紡がれる。要素としては、本作で全4種類のエンディングが搭載。本編後に解禁となる外伝や、チャプター選択機能、用語集、ギャラリーなども用意されている。プレイ時間は3時間から5時間程度とされている。

本作は、薙沢ムニン氏による個人創作サークル・空想の工房が手がけている。過去作としては、『機械仕掛けのマーセネリア』『黒き竜と黄昏の書[Failed]』『少女がひとり、生贄となる。~水葬~』など、主に短編のADVをフリーゲームとして公開してきた。有償作品となる『▼スライム娘は人間と友達になりたいようだ+』では、記事執筆時点でSteamのユーザーレビュー86件中93%の好評を得てステータス「非常に好評」を獲得。同作では、純真なスライム娘に待ち受ける残酷な多数の運命が描かれていた。
本作は、薙沢ムニン氏のX(旧Twitter)アカウントにて、2025年6月頃より制作中の様子などが伝えられてきた。今回はそんな本作のストアページが公開。同氏のポストによると、本作では「深海で生きる海魔の娘が、美しい人間の娘を喰い殺すか喰い殺さないかを選択するダークメルヘンでプラトニックな百合」が繰り広げられるそうだ。
『淀み海の溺れ唄』は、PC(Steam)向けに2026年前半リリース予定だ。