「アクションゲームメーカー」開発中のGotcha Gotcha Games、Godot EngineのエキスパートW4 Gamesと提携に向け基本合意。同ツールでの「複数コンソール移植」機能実現を目指す
Gotcha Gotcha Gamesは9月24日、W4 Gamesとの戦略的パートナーシップ締結へ向けたMOU(基本合意書)の締結を発表した。同社は「Godot Engine」開発者の立ち上げたアイルランドの企業。パートナーシップの締結によって、「ACTION GAME MAKER」製ゲームの複数コンソールへの移植対応を目指すという。
W4 Gamesは、2021年に設立されたアイルランドの企業だ。ゲームエンジン「Godot Engine」のプロジェクトリーダーである Juan Linietsky氏やRémi Verschelde氏など4名によって設立。Godot Engineがオープンソースの非営利なプロジェクトとして開発されている一方、同社はゲームが必要とする商用製品やサービスの提供によって、Godotのエコシステム強化を使命としている。
なお「Godot Engine」は、2Dと3DのPC/モバイル/Web向けのゲームやアプリが開発可能な、オープンソースのゲームエンジンである。近年採用作品が増加傾向にあり『Brotato』や『バックパック・バトル』、国内ではフリーゲーム版『ファミレスを享受せよ』など、人気タイトルでも多数採用されてきた。Godot Engine関連では、9月にW4 Gamesがミドルウェア「W4 Consoles」の情報を公開。同ミドルウェアは早ければ10月に正式提供開始予定となっており、Godot Engine作品のNintendo Switch/PS5/Xbox Series X|S向けのエクスポートが可能になるという。
そしてGotcha Gotcha Gamesは、「RPG Maker(ツクール)」シリーズなどを手がけるKADOKAWA のグループ会社だ。同社からは、7月に「Godot Engine」をベースとしたゲーム制作ツール「ACTION GAME MAKER(アクションゲームメーカー)」が発表されている。同ツールは「アクションゲームツクールMV」の後継作となっており、パワーアップしたビジュアルスクリプティング機能によって、プログラムの知識がなくともゲーム制作が可能。Nintendo Switch向けのゲーム書き出し機能も検討中とされていた。
今回の発表ではそんな両社の、戦略的パートナーシップ締結へ向けたMOU(基本合意書)の締結が明らかとなった。Gotcha Gotcha Gamesのプレスリリースによると、両社は「ACTION GAME MAKER」へ「W4 Consoles」のシステムを組み込み、制作されたゲームの複数コンソールへの移植を可能にしようとしているという。
またGotcha Gotcha Gamesはパートナーシップ協議にともない、W4 Games製品の「東京ゲームショウ2024」でのプロモーションを支援するとのこと。具体的には「東京ゲームショウ2024」のGotcha Gotcha Gamesにて、出展企画「Godot Engine Supported by W4 Games」が実施。Godot Engineのプレイアブル展示や、W4 Gamesによるミドルウェア「W4 Consoles」および「W4 Cloud」の紹介がおこなわれるそうだ。なおGotcha Gotcha Gamesでは、「ACTION GAME MAKER」デモプロジェクトの実機展示も予定されている。
「ACTION GAME MAKER」は開発中。また東京ゲームショウ2024は9月26日から29日にかけて開催予定(一般公開日は9月28日から)。Gotcha Gotcha Gamesブースでは、ACTION GAME MAKERやGodot Engine関連の催しが実施予定だ。