小さなメトロイドヴァニア『Ascent DX』Steamで無料配信中&大好評。わずか64×64ピクセルで描かれる壮大な冒険
本作の特徴はなんと言っても「小さいこと」であろう。

ゲームデベロッパーのApskeppetは3月26日、『Ascent DX』をリリースした。対応プラットフォームはPC(Steam)で、無料でダウンロード可能となっている。
『Ascent DX』は、メトロイドヴァニア系のアクションアドベンチャーゲームである。プレイヤーが乗っていた宇宙船は突如としてコントロールを失い、謎の惑星に墜落してしまう。幸いにも事故を生き延びたプレイヤーは、何か脱出する方法がないか探索をするうちに、惑星の古代文明と遭遇することになる。
本作の特徴はなんと言っても「小さいこと」であろう。グラフィックはわずか64×64ピクセルで描かれている。デフォルトで拡大表示がされるが、設定で拡大の倍率を変更することも可能だ。等倍にまで小さくすると、ゲーム画面は中サイズのデスクトップアイコンとさほど変わらない大きさになってしまう。小さすぎてプレイするのは困難を極めるが、そのままプレイすることもできる。
ゲーム開始時の操作は方向キーによる左右移動とジャンプボタン1つだけという、シンプルな作りになっている。体力ゲージのようなものはなく、ダメージを受けたら最終セーブポイントからやり直しである。惑星のところどころには中に入れるカプセルのようなものが設置されており、これに入ると新しい能力を獲得することができる。新しい能力を獲得すれば探索が広がり、さらなる情報や能力が獲得できるわけだ。


ステージのあちこちには灯籠のようなオブジェクトがあり、これに触れて青い火を灯すのがセーブとなっている。アクションを求められる場所の手前には設置されていることが多いため、忘れずに触れておきたい。やられてしまってもすぐにセーブポイントから復活できるため、1撃でやられると言ってもストレスは感じにくいと思われる。
また、ところどころに青い炎のようなものが宙に浮かんでいる。これに触れると、何者かが残したメッセージのようなものを見ることができる。この惑星はいったい何なのか、なぜプレイヤーの宇宙船は墜落に至ったのか、メッセージを残した者の正体は、そうした謎が少しずつ解き明かされていくだろう。探索度に応じてエンディングが分岐するようになっているので、異なるエンディングを見るために敢えて炎に触れないようにするのも良いかもしれない。

そんな『Ascent DX』のSteamユーザーレビューは本稿執筆時点で69件、そのうち100%が好評とする「非常に好評」のステータスを獲得している。レビューには短い作品ながらメトロイドヴァニアの良さがぎゅっと詰まっていると、ゲームプレイを高く評価する声が多い。ドット絵のグラフィックと、チップチューンのBGMや効果音による演出面も好評だ。
本作を手がけたApskeppetはスウェーデンに拠点を置くゲームスタジオで、クリエイターのJohan Peitz氏により設立された。同氏は1995年からWindowsやブラウザ向けを中心に多くのゲームをリリースしており、2001年にリリースした『Icy Tower』がFacebookを中心に流行したことでも知られている。『Ascent DX』もサウンドとカバーアートを覗き、1人で制作したもののようだ。ちなみに本作は一見するとゲームエンジンのpico8で作られたようにも思えるが、実際にはlove2dで開発したとのことである。

『Ascent DX』はPC(Steam)向けに配信中。無料でダウンロード可能だ。