『428』イシイジロウ氏の新作「渋谷実写アドベンチャーゲーム」に、絶大な注目集まる。プロトタイプ制作用クラファン、マッハで1400万円超

イシイジロウ氏は5月28日、自身が手がける「渋谷実写アドベンチャープロジェクト」について、プロトタイプ制作用のクラウドファンディングが1時間で目標金額を達成したと発表した。

ゲームデザイナーのイシイジロウ氏は5月28日、自身が手がける「渋谷実写アドベンチャープロジェクト」について、プロトタイプ制作用のクラウドファンディングが約1時間で目標金額を達成したと報告。なおクラウドファンディングは現在も実施中で、大きな注目を集めている本作には、引き続き支援者と支援金が集まっているようだ。

イシイジロウ氏は、チュンソフトやレベルファイブなどで多数のゲーム作品を手がけた実績を持つゲームデザイナーだ。代表作のひとつに『428 ~封鎖された渋谷で~』がある。同氏は4月28日に、「渋谷実写アドベンチャープロジェクト」を始動した。新作実写アドベンチャーゲームは、『街 ~運命の交差点~』『428 ~封鎖された渋谷で~』『タイムトラベラーズ』の続編ではなく、完全に独立した作品になるとのこと。

一方で本作では、『428』などで描かれた“複数の主人公がシンクロし合う物語”という群像劇システムをあらためて実写で実現。静止画×テキストによるクラシカルな演出の中で、キャラクター視点が切り替わるマルチサイト構造をふたたび味わえるゲームプレイを目指しているという。なお「渋谷実写アドベンチャープロジェクト」にてイシイジロウ氏は総監督を務める。脚本は『428』でイシイジロウ氏とタッグを組んだ北島行徳氏が担当。さらに、『街』の雨宮桂馬役で知られるあらい正和氏や、『428』で御法川実役を務めた北上史欧氏が参加するという。

イシイジロウ氏は本プロジェクトに向けて、クラウドファンディングサイトうぶごえにて、目標金額を達成しないと支援金を受け取れない形式「All or Nothing方式」でクラウドファンディングを開始。期間は5月28日から7月25日23時59分まで。なお実施理由としては、新作ゲームの製品版のためではなく、まず「プレゼン用のプロトタイプ」を作成し、本プロジェクトの一歩目を歩み始めるためだという。

そんなクラウドファンディングについて、イシイジロウ氏が経過を報告。なんと目標金額500万円を、1時間7分1秒で達成したのだという。本稿執筆時点でもその勢いは止まらず、2か月ほどのクラウドファンディング期間を残しつつも、1000人近い支援者から合計1400万以上の金額を集めている。

なおイシイジロウ氏によれば、本プロジェクトの制作にはかつてない熱量で挑むそうで、本クラウドファンディングには「(ユーザー側の)熱意を視覚化」したいという狙いもあったという。金額よりも「これだけ多くの人が、このプロジェクトに心から期待してくれている」という事実を励みにしたい想いがあったそうだ。

結果的に約1時間という猛スピードで目標金額を達成し支援金額を伸ばし続けており、同氏の狙いどおりユーザー側の熱量もうかがえる。なお目標金額を超えた支援金については全額をプロトタイプのクオリティアップに活用するとのこと。今後どこまで支援が寄せられるのかも注目される。

なお先述の通り、プロトタイプは、あくまで「完成版」へと続く足がかりとのこと。とはいえ、この人気ぶりであれば、順調に本編制作も決定していくかもしれない。続報にも期待されるところだ。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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