『PEAK』共同開発元、パブリッシング事業「Evil Landfall」を立ち上げ。基本は資金提供と“ちょっとしたアドバイス”のみの「放任主義」パブリッシャー
Landfallは4月8日、パブリッシング事業「Evil Landfall」の設立を発表した。外部のゲームへの投資をおこなっていくという。

Landfallは4月8日、パブリッシング事業「Evil Landfall」の設立を発表した。これまで自社のゲームのパブリッシングを手がけていた社内部門が独立し、外部のゲームへの投資をおこなうという。
Landfallはスウェーデン・ストックホルムに拠点を置くゲーム会社だ。これまで『Content Warning』や『Totally Accurate Battle Simulator』、『Haste』といった数々の人気作を開発。特にAggro Crabと共同開発した『PEAK』は、ゲーム市場分析会社Video Game Insightsの推計で約1700万本を売り上げる大ヒット作となった。

そんなLandfallがパブリッシング事業「Evil Landfall」の立ち上げを発表した。社内部署として自社ゲームのパブリッシングを手がけていた部門が独立し、会社化したものであるという。Evil Landfallは発表と同時に公開されたGamesIndustry.bizのインタビューを通して、その活動方針を詳しく説明している。
インタビューによると、もともとLandfallはインディーゲームへの資金提供をおこなっていたそうで、これまでにも『R.E.P.O.』や『Voidigo』といった作品に投資をしてきたそうだ。より活動の幅を広げるため、今回Evil Landfallとして独立することになったという。現状では他社の作品を積極的にパブリッシングすることは考えておらず、資金提供をしつつ、小規模開発元の自主出版をサポートする形式を想定。求めに応じてアドバイスを提供していくかたちになるそうだ。

そんな同社は方針として“放任主義”を掲げているそうで、開発者は同社がどの程度開発に関与するか、自分で決めることができるという。またEvil Landfallは作品のIPの保有権は求めないとのこと。とはいえ興味深いプロジェクトが舞い込んできたら、Evil Landfallによるパブリッシングも含め、より積極的に関与することもあり得るそうだ。
取り扱うプロジェクトの種類としては、Landfall自身が得意としているゲームジャンルが中心になるという。『PEAK』のような、「おバカで、物理演算を活用した、友達といっしょに遊べるゲーム」を探しているそうだ。また、あまり開発期間が長いゲームは求めておらず、最長でも六か月ほどの開発期間でリリースできる作品を想定しているという。数か月でゲームの面白さの核の部分を見つけ出し、うまくいかなかったらすぐに次のプロジェクトに移行するという開発スタイルを推奨していくとのこと。
また資金提供額は、基本的には1作品当たり最大で約100万ドル(約1億6000万円)に設定。年間数本程度に投資していく考えとのことだ。すでに投資したタイトルとして、Dazed Gamesの魚釣りFPS『How to Fish』の名前を挙げており、ほかにもまだ「とてもバカげていて混沌とした(very silly and very chaotic)」作品を準備しているという。今回のEvil Landfall設立の発表によって、これから問い合わせが殺到する可能性も想定しているが、あまり多くの作品に対応する準備はできていないそうで、ノウハウを積みつつ事業拡大していく予定とのことだ。

ヒット作を制作したインディーデベロッパーがパブリッシング事業を始める事例は近年多く見られる。たとえば『Phasmophobia』で知られるKinetic Gamesは2026年1月にKinetic Publishingを設立(関連記事)。また『パルワールド』のポケットペアがパブリッシング事業Pocketpair Publishingを2025年1月に発足したことも記憶に新しい(関連記事)。今回のEvil Landfall設立もその流れのひとつに位置づけられるだろう。『PEAK』をはじめヒット作を数々手がけてきた同社からどのような作品が打ち出されるのか、今後の展開に注目したい。
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