MMORPG『リネージュ』開発元、ゲーム情報系YouTuberを“虚偽情報流布”で刑事告訴。「マクロ使用者を故意に放置してる」などウソ情報を広めたとして

NCは4月7日、虚偽情報流布および業務妨害の容疑で、YouTubeチャンネル「영래기」の運営者を告訴したと発表した。

韓国のゲーム会社であるNC(旧NCSOFT)は4月7日、虚偽情報流布および業務妨害の容疑で、YouTubeチャンネル「영래기(younglaegi)」の運営者を告訴したと発表した。現地メディア문화저널21などが伝えている。

NCがソウル江南警察署に告訴したのは、韓国で活動するYouTubeチャンネル「영래기」の運営者だ。同チャンネルは本稿執筆時点で約29万人のチャンネル登録者数を抱えている。発表によれば、このユーザーは『リネージュクラシック』の運営に関する虚偽の情報を発信していたという。『リネージュクラシック』はNCが20年以上にわたってサービスを展開しているPC向けMMORPG『リネージュ』の、2000年代初期のバージョンを再現した作品。韓国と台湾で今年2月からサービスを展開している。

争点となっている虚偽の主張とは、NCが違法プログラムを使用したユーザーを故意に放置し、このことを報告したユーザーのゲームへのアクセスをブロックしたというものだ。問題となっているチャンネルでは、2月22日に「리니지 클래식에 ‘매크로 작업장’이 안 사라지는 이유(リネージュクラシックでマクロ業者が消えない理由)」と題した動画を投稿。その中では、「同作では操作を自動化するマクロが横行し、一般ユーザーは狩場に近づくことすらできない」などと説明。また、本作には不正の疑いがあるプレイヤーに使うことで、運営に報告を送れるアイテムが実装されている。あるユーザーが検証のために、そのアイテムを用いて約2000回の報告をおこなってみたところ、翌日には通報したユーザー自身のキャラクターがゲーム内の「監獄」に送られたと同チャンネルは主張している。

NCによれば、内部調査と社内外の専門家による検討を経て、これらの動画内容は明白な虚偽であることが確認されたそうだ。この行為によって、NCのゲームサービスに対する信頼度が低下し、不正プログラム通報システムの運営体制に支障をきたしたという。NCは発表で、ゲームプレイや運営に対する意見は開発に活かすとしつつ、円滑なサービス提供を阻害する虚偽情報の流布や、悪意のある誹謗中傷については積極的に対応していくとの姿勢を示した。なおNCは発表に際して、継続的な不正対策をおこなっていることをアピールし、過去105回の対策の中で597万1757件ものアカウントに制裁を加えたと説明している。

近年はSNSや掲示板における情報発信の影響力が増す一方で、中傷や事実無根の内容を投稿することによってアクセス数を稼ごうとする事案もなかには見られる。そうした事案に対して毅然とした対応を示す企業も増えており、たとえば先月には日本国内でも、スクウェア・エニックスが『ファイナルファンタジーXIV』のいわゆるまとめサイトである「ネトゲ速報」の管理人を特定し、謝罪文の掲載および解決金の支払いがおこなわれて和解に至ったことが伝えられた(関連記事)。国内外を問わず、偽情報の流布や誹謗中傷など無責任な発信に対しては、各企業が厳しい措置をとるようになっているようだ。

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Shion Kaneko
Shion Kaneko

夢中になりやすいのはオープンワールドゲーム。主に雪山に生息しています。

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