「エプスタイン事件」を揶揄する『Five Nights at Freddy’s』風ゲームが子どもたちに広まりアクセス禁止にする学校現る。トランプ大統領などを“怪物”扱い

“エプスタイン事件をモチーフとしたフリーゲーム”が出現し、アメリカの一部の学校では校内の端末からのアクセス規制が設けられているという。

itch.ioで公開された“エプスタイン事件をモチーフとしたフリーゲーム”が現在、アメリカ国内で波紋を広げている。性犯罪を想起させるゲームながらもTikTokなどで一時バイラル化を見せ、実際に学校内でプレイしている児童がいたという報告もあるという。すでに一部学区では校内端末からのアクセス制限などの対応が取られているそうだ。

エプスタイン事件は、アメリカの富豪ジェフリー・エプスタイン氏とその周囲の人物をめぐり、世界的な注目を集めている事件だ。エプスタイン氏は、2008年に売春勧誘に関する罪等で有罪判決を受け、2019年に性的な目的で未成年の人身売買等をおこなったとして再び起訴。同年にマンハッタンの拘置所内で死亡している。

そんな同氏に関して、アメリカにて2025年11月に制定された法律に基づき、同年12月から2026年1月にかけ、事件に関連する通称「エプスタイン文書」と呼ばれる350万ページにのぼる資料が段階的に公開された。エプスタイン氏の私有する島内でおこなわれていた性犯罪等の反社会的な行為が示されていたほか、資料内にはエプスタイン氏と交友関係にありメール等でやりとりしていた人物や実際に島内に招待された人物についても記載。違法行為等への関与を直接示すわけではないものの、多くの著名人の名前があったことから、現在に至るまで大きな波紋を呼んでいる。

ちなみに公開された中にはドナルド・トランプ大統領とエプスタイン氏などが写った写真も存在。トランプ大統領は、エプスタイン氏と過去に友人関係にあったものの、2008年に有罪となる以前に関係を断っていたと主張し、エプスタイン氏の違法行為等についても一切知らなかったと説明している(Reuters)。

そして、最近になってアメリカで取り沙汰されているのが『Five Nights at Epstein’s』と呼ばれるゲームだ。タイトルで察しのつくように、『Five Nights at Freddy’s』をベースにエプスタイン事件をパロディしたフリーゲームであり、“EvanProductions”というユーザーがitch.ioで公開していた。

現在はすでに『Five Nights at Epstein’s』はitch.ioから削除されているが、『Five Nights at Freddy’s』と同様に監視カメラを通じて周囲の状況を確認し、プレイヤーのいる部屋に敵を近づかせず生き延びるのが目的のゲームだったという。ただし、舞台はエプスタイン氏の私有島で、登場する敵はエプスタイン氏や、ドナルド・トランプ大統領などの人物に差し替えられている。また、子どもの声を流すことで敵を誘導できるという、未成年への性犯罪を連想させる不謹慎な内容だったとされている。

そんな本作を巡るアメリカでの状況をBloombergなど複数のメディアが取り上げている。本作がアメリカの子ども達の中で流行し、学校のパソコンからプレイする児童も見られ、教育関係者や保護者を悩ませているという。実際に教育関係者が対応をおこなった事例もあり、例えばノースカロライナ州ウェイク郡の学区を管理しているWake County Public School System(WCPSS)は、学区内の校内パソコンから『Five Nights at Epstein’s』にアクセスできないようフィルタリングしたと報道されている。

また、TikTokでは実際に学校内で『Five Nights at Epstein’s』をプレイしている様子を投稿した学生ユーザーが複数存在したが、これらの動画は現在ほとんどが削除されている。これらの動画の中で多いものでは、280万回もの再生を稼いだものもあったという。

なおKotakuによると、本作は2月21日から24日の間にitch.ioから自主的に削除されたとみられ、話題になった動画などは1月下旬から2月にかけて投稿されたものとのこと。また、同誌がitch.ioに取材したところ、その後複数のコピー版が登場したもののそれぞれオリジナル版ほどのエンゲージメントがないそうだ。3月に入ってから各メディアが報じ対応に乗り出す学校も現れているものの、当の子どもたちの間ではすでに“旬を過ぎたネットミーム”のようになっているのかもしれない。

とはいえ、オリジナルのゲームは削除済みではあるが、itch.ioには同じコンセプトのゲームや、エプスタイン事件をパロディした他のゲームが現在も複数アップロードされている状況もある。これらのゲームが実際にどの程度プレイされているのかは不明だが、一部の学校ではこうしたゲームが子どもたちの目に届きにくいように対処がおこなわれているのだろう。

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Hiroyuki Furukawa
Hiroyuki Furukawa

好きなゲームがマイナーと言われると喜ぶ天邪鬼なゲーマー。アーケードゲームも嗜み、ゲームセンターにもひっそりと出没する。

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