静岡県掛川市が“『新クトゥルフ神話TRPG』の架空都市・七伏市”と姉妹都市提携へ。「正気度を疑う史上初の試み」として

静岡県掛川市は2月10日、掛川市長定例記者会見にて『新クトゥルフ神話TRPG』のシナリオブランドに登場する架空の町である七伏市と姉妹都市提携をすることを改めて告知した。

静岡県掛川市は2月10日、掛川市長定例記者会見にて『新クトゥルフ神話TRPG』のシナリオブランドに登場する架空の町である七伏市と姉妹都市提携をすることを改めて告知した。

掛川市は、静岡県西部に位置する都市だ。掛川市ポータルサイトによると、令和8年1月31日現在の人口は11万4219人。築年数約500年を誇る掛川城のほか、自然薯を使った掛川いも汁や掛川茶といった特産品で知られている。

一方で、七伏市はKADOKAWA発行の『新クトゥルフ神話TRPG』のシナリオブランド「七伏市奇譚」に登場する架空の都市。神奈川県南部の郊外にあるとされる海沿いの町で、たびたび神話生物や怪異に脅かされる舞台設定となっている。

掛川市長の久保田崇氏は2月10日に記者会見で、そして2月13日にはX(旧:Twitter)にて二つの市の姉妹都市提携を改めて発表。TRPGを活用した関係人口の創出と「TRPG先進都市」としての都市ブランド形成を通した観光促進が目的としている。

PRの一環として行政が特定の作品を推したり、架空の都市と姉妹都市提携をすること自体は過去にも例がある。しかし、自治体とTRPGという組み合わせの珍しさ、さらに言えば「クトゥルフ神話」が題材のTRPG内の都市との姉妹都市提携という突拍子もなさは、TRPGファンを中心に大きな注目を集めているようだ。

なお掛川市では2023年ごろから地元企業の株式会社あらまほしが中心となり、「掛川TRPG先進都市化計画」としてTRPG関連のイベントを多く開催していた経緯がある。

掛川市の重要文化財「大日本報徳社」で同人誌即売会を実施したり、掛川市を舞台にしたTRPGのシナリオ集を発行したり、地元鉄道の列車を貸し切ったTRPGセッションするなど、いずれも地元密着型のイベントとなっている。

今回の発表では、そうした民間事業者や市民団体による草の根の活動を踏まえて、掛川市がTRPGによる観光交流・関係人口創出をさらに推進するという狙いが説明されている。架空の都市「七伏市」との姉妹都市提携というユニークなコラボイベントを通じ、TRPGという新たな切り口で掛川市の魅力を市内外に発信していくそうだ。

なお、掛川市と七伏市の「姉妹都市化」自体は2025年の11月20日、掛川市ポータルサイトおよび『クトゥルフ神話TRPG』の公式サイトにてすでに発表されていた内容だ。今年に入って久保田市長がSNSで投稿したことにより、広く注目が集まった形となる。ちなみに当時、『クトゥルフ神話TRPG』の公式サイトでは「正気度を疑う史上初の試み」として今回の提携が紹介されていた。一連の発表を聞いて、初めて静岡県掛川市を知ったという人も多いのではないだろうか。TRPGを活かしたまちづくりや観光誘致がどう展開されていくのか、注目していきたいところだ。

なお、2月14日の14時から掛川市公式YouTubeチャンネルにて妹都市提携締結式が生放送され、久保田市長や株式会社あらまほしの代表である戸田佑也氏ら関係者が出演するとのことだ。地元の若者が参加するかたちで、イベントのための書き下ろしオリジナルシナリオ「掛川城からの呼び声」の体験セッションもおこなわれるという。興味のある方は放送を見に行ってはいかがだろうか。

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Rikuya Melichar
Rikuya Melichar

ゲームだいすき。独特の世界観や没入感があるゲームが好きで、気付いたら流行りのゲームを尻目にずっと遊んでたりします。

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