“お尻強調”で話題のセクシーARPG『NIGHTIN CAGE』は日本人気が「爆増中」らしい。開発者が追求するのは、芸術
個人開発者のGRIS灰白氏が手がけているダンジョンRPG『NIGHTIN CAGE』は、Steamの日本語ユーザーからのウィッシュリスト登録数が「爆増」しているという。

個人開発者のGRIS灰白氏が手がけているダンジョンRPG『NIGHTIN CAGE』は、Steamの日本語ユーザーからのウィッシュリスト登録数が「爆増」しているという。実際のところどのくらい注目度が上がっているのか、開発者に話を訊いてみた。
『NIGHTIN CAGE』は、美しく力強い女騎士としてランダム生成されたダンジョンを攻略していくゲームだ。トレイラーを見るに、ゲームプレイはアクションRPGとなる様子。本作では敵との戦闘のほか、罠を回避したりパズルを解いたりしながらダンジョンを探索していくことになる。アイテムや衣装の収集や、スキルを習得して自由に組み合わせるといったシステムが用意されているという。
本作では恒久的な能力値がなく、キャラクターが装備しているスキルに基づいてステータスが決定される点が特徴になるそうだ。そのためスキルが重要なゲームバランスになっているようで、スキルの仕組みを理解し、使いこなすことが求められるという。
また本作ではさまざまな衣装が用意されており、戦闘を重ねる中で衣装が損傷していく仕組みも存在。トレイラーを見るに、各種アクションの際にキャラクターのお尻を強調するかのようなカメラワークがとられており、セクシーな表現も押し出された作風のようだ。成人向け(アダルトオンリー)のカテゴリーではないものの、Steamストアページでは残虐表現のほか、肌の露出度が高い女性キャラクターが登場する点などが注意書きとして記されている。
そんな本作の公式Xアカウントは連日開発中のゲームプレイ映像を投じており、日本時間1月8日には、梯子を上るアニメーションが披露されて大きな注目を浴びることに。弊誌でもそのことを報じていたが(関連記事)、GRIS灰白氏によればこの記事をきっかけとしてSteamの日本語ユーザーからのウィッシュリスト数が爆発的に増加したという。同氏に詳しい話をうかがった。
── 自己紹介をお願いします。
GRIS灰白氏:
私はGRIS灰白と申します。現在は自宅で一人でインディーゲームを開発しており、初めての作品『NIGHTIN CAGE』を制作中です。
── 初開発作品なんですね!『NIGHTIN CAGE』はグラフィックやアニメーションなどが上質ですが、これまでにゲーム開発のご経験があったのでしょうか。
GRIS灰白氏:
私は10年のゲーム開発経験があり、3Dキャラクターアーティストを担当していました。中国や韓国のゲーム会社においてさまざまなプロジェクトの3Dキャラクターデザインを手がけてきました。
── これまでのご経験が活かされているのですね。セクシーさも本作の持ち味になっているかと思いますが、影響を受けたゲームや、参考にされたゲームはありますか。
GRIS灰白氏:
かつて『マビノギ英雄伝(Mabinogi: Heroes)』の3Dキャラクターデザインに携わったことがあり、その作品の芸術表現が私にもっとも大きな影響を与えています。その上で、『DARK SOULS』『NieR:Automata』『Stellar Blade』からも大きく影響を受けました。『DARK SOULS』のキャラクターはどことなく泥臭さや人間臭さを感じさせることが多い一方、『NieR:Automata』や『Stellar Blade』のヒロインは力強さと優雅さを兼ね備えています。私は、抑制と誇張の間でバランスを取り、自分の作品ならではの独自のスタイルを築きたいと考えています。

── これまで紹介されてきた映像からはそうしたこだわりも垣間見えます。先日の梯子のアニメーションのポストは、英語圏や日本からひと際注目されたかと思います。日本のウィッシュリスト登録者数が増加したとのことですが、現在の内訳や、どのくらい増加したかを教えていただけますでしょうか。
GRIS灰白氏:
すべてのプレイヤーに公平にサービスを提供したいですし、各言語圏のウィッシュリストの詳細な内訳については控えておきます。ただし、日本に関しては少しお話ししますと、ウィッシュリスト登録数は300から5000へと急増しました。これは、デモ版すら公開されていない個人開発のインディーゲームにとって、非常に大きな数字であると考えています。日本からの登録数はアメリカを上回り、私の予想を超えるとともに業界の常識にも反する結果で、ユーザーの皆さまに感謝しています。
── かなりの急増ですね……ちなみに、注目された梯子のアニメーションを投稿した当初の狙いは何でしたか。
GRIS灰白氏:
どのアニメーションを公開する際も目的は同じです。開発の進捗を共有することで関心を集め、早期のフィードバックを得たいと考えています。私はゲームの開発も宣伝も一人で行っているため、少しでも多くの方に作品を知っていただきたいのです。すべてのコメントに目を通し、提案や批評を受け止めています。梯子のアニメーションには確かに注目を集める要素があり、それをお見せしたかったのです。
── たしかに梯子のアニメーションも、ユーザー反応を受けて調整されていました。この際には指摘をそのまま取り入れたわけではなく、持ち味も活かしつつ検討されたことがうかがえました。SNS上の声から、どんな風に取捨選択や検討をおこなわれているのでしょうか。
GRIS灰白氏:
私はインディーゲーム開発者としては新人ですが、経験を積んだアーティストです。自分が何を求めているか、そしてどの変更が作品にとって有益かを真剣に評価します。専門知識から自分の芸術スタイルを明確に理解しており、時にはその専門性が愚かで頑固な態度として表れることもありますが、芸術とは時にそんな愚かさをも包み込むものだと思っています。
たとえば、『NieR:Automaton』では2Bが梯子の上りきるとジャンプし、逆立ち宙返りする体操競技のような動作をすることは知っていますが、私の作品のキャラクターにはそれが許されないことも理解しています。もし梯子のアニメーションを2Bのようにすれば、すべてのアニメーションを“体操競技風”に変更しなければならなくなるからです。とはいえ、普通に登るだけでは面白くないため、少しだけ工夫を凝らしました。
── フィードバックを反映しつつも、全体の作風も踏まえて検討されているのですね。梯子のアニメーション以外にこだわったアニメーションや演出はありますか。
GRIS灰白氏:
私のゲームはアニメーションや演出を売りとするものではありません。私はプロのアニメーターではないからです。しかし、ゲームにおいてアニメーションは避けられない要素であり、拙い技術をカバーするために、どこか特別なものにしようと心がけています。特にキャラクターと世界とのインタラクションに重点を置いていて、トラップに倒されるアニメーションなども含め、彼女がさまざまなシーンでどのように行動するかを練り上げていますね。主人公が単独で舞台で踊っているのではなく、このファンタジー世界により深く溶け込んでいるような演出を目指しています。
── 最後に、日本の読者に向けて本作のアピールをお願いします。
GRIS灰白氏:
多くの日本のユーザーに支えていただき、心より感謝しております。優れたゲームとは、美術で目を引き、ゲームプレイで評価され、物語で心を動かすものだと信じています。一見奇抜な視覚表現は、あくまで芸術作品の幕開けに過ぎません。さらに魅力的なファンタジーの旅はまだ続きます。どうか楽しみにしていてください!
── ありがとうございました。
『NIGHTIN CAGE』はPC(Steam)向けに開発中だ。
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