Steamのある無料ゲームが有料化発表も、開発者自ら「買うな」と忠告。予算が尽きてチーム解散済み、それでも“賭けて”くれるなら

Chamo Gamesは1月24日、早期アクセスとして配信中の『Vector Strike』について、有料化することを発表した。

デベロッパーのChamo Gamesは1月24日、早期アクセスとして配信中の『Vector Strike』について、有料化することを発表した。その一方で、開発者自身が「買わないでください」と異例の忠告をおこなっている。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア)。有料化前にライブラリに追加しておけば、有料化後もプレイすることが可能だ。なお、ゲーム内は日本語表示に対応している。

『Vector Strike』は、個性的な能力を持つヒーローたちを操作し、サッカー形式の架空のスポーツを繰り広げる対戦ゲームだ。4人対4人の試合では、2段ジャンプやウォールランといった3次元的な移動が可能。エネルギー弾をボールに当てて軌道を変化させたり、相手を妨害したりといったシューター要素もあり、ヒーローシューターとサッカーが融合したゲームとなっている。

ゲームプレイは一人称視点となっており、プレイヤーはボールを掴んでシュートやパスはもちろん、さまざまなアビリティを使用可能。ヒーローごとに固有アビリティとムーブスタイルが用意されており、たとえば大きな壁を作り出したり、遠くのボールを手元に引き寄せたりといった能力が用意されている。とはいえ、勝利するには能力を使いこなすとともに、精密な射撃スキルや仲間との連携も不可欠だ。なお、ボールの動きは次世代の物理エンジンによってリアルな挙動が実現されている。

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本作は2025年3月に、基本プレイ無料で早期アクセスとして配信開始。Steamユーザーレビューは156件のうち、63%が好評とする「賛否両論」ステータスとなっている。ゲームプレイについては、車サッカーゲーム『ロケットリーグ』と比較されつつ、独自の魅力があると一定の評価を獲得。一方で、最適化が不十分であったり、サーバーの問題でマッチングが成立しない点が指摘されている。特にサーバーについては現時点でも修正が完了しておらず、2025年5月にはプレイヤー独自のサーバーを用意する方法が公式より案内されていた。また、これを最後にアップデートはおこなわれず公式の動きが途絶えていた。

そして1月24日、本作が有料化予定であることが発表された。しかし、同発表では開発者自身から「このゲームを買わないでください(Don’t buy this game!)」という異例の忠告がおこなわれている。完成にはほど遠く、予算が尽きてチームは解散し、次のアップデートがおこなわれるかも分からないことが理由だという。ニュースタイトルおよび本文の太字で実に5回もの「買わないでください」という念押しがされており、それでも「可能性に賭けてくれるユーザーがいるならば」と、現状の詳細が語られている。

発表によれば、本作はコミュニティが自然と成長することを願って基本プレイ無料で配信し、それでも完成させる資金が得られると確信していたという。しかし、ヒットすることはなく、投資家の関心も引けなかったため、開発中に資金が尽きてしまったそうだ。現在は2人の開発者によって小規模なアップデートができないかテスト中であり、有料化によってユーザーが本作に投資してくれれば開発を継続する意思があると伝えられている。忠告に従えば本作の購入は実質的な寄付となるため、支援してくれるユーザーに対して、誇張や期待させない開発者なりの誠実さなのだろう。 

なお同発表ではSteamと連絡を取り合い、1月25日に有料化予定とされていたものの、本稿執筆時点では有料化されていない。興味のある方は早めにライブラリに追加しておくのもいいだろう。また、開発継続か終了するのかはユーザーに委ねられているため、開発継続に賭けて支援したい場合は、有料化するのを待って購入してみてはいかがだろうか。

『Vector Strike』はPC(Steam/Epic Gamesストア)にて早期アクセス配信中。有料化前にライブラリに追加しておけば、有料化後も無料でプレイすることが可能だ。なお、 Epic Gamesストア版はすでに有料化されており、定価は税込3380円となっている。

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Haruki Maeda
Haruki Maeda

3DアクションRPGと犬をこよなく愛するPCゲーマー。『フォールガイズ』のようなわちゃわちゃ系も大好きです。

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