VRゲーム会社MyDearest、なんと「Mogura VR」の運営元Moguraを吸収合併へ。国内VR業界を代表するメディアとゲーム会社が一体に

MoguraとMyDearestは12月26日、両社の株主総会における承認を前提として、2026年1月末日を効力発生日とする経営統合を行うことを決定したと発表した。

株式会社Mogura(以下、Mogura)とMyDearest株式会社(以下、MyDearest)は12月26日、両社の株主総会における承認を前提として、2026年1月末日を効力発生日とする経営統合を行うことを決定したと発表した。MyDearestを存続会社とする吸収合併方式で行われる見込み。

Moguraは、VR・ARなどXR分野の情報メディアMogura VRを運営する企業だ。創業者である久保田瞬氏によるゲームメディアもぐらゲームスを前身としており、Mogura VRについても創業以前から運営がおこなわれてきた。Moguraとしては、大手企業、自治体、官公庁向けのBtoBコンサル・開発サービス「Mogura NEXT」なども運営。XR分野での「メディア」「コンサルティング・開発」「イベント」「製品販売」の4つの事業を展開している。

このたびそんなMoguraについて、MyDearestを存続会社とする吸収合併がおこなわれることが発表された。MyDearestといえば、『東京クロノス』『ALTDEUS: Beyond Chronos』『8番出口VR』『Brazen Blaze』などVRゲームをさまざま手がけてきた企業だ。今回の経営統合は、両社が個別に築き上げてきた事業基盤をより強固なものとし、既存の取り組みを継続するとともに、さらなる事業の発展を目指すためのものとのこと。

なお経営統合によって両社のコンテンツやサービスの提供内容などが変更されることはないという。またMogura VRのメディア事業についてもメディアとしての中立性・独立性を保ちながら先述した久保田氏を引き続き編集長として同様の運営・情報発信を継続していくそうだ。経営統合にあたってのMyDearestの代表取締役・岸上健人氏、およびMoguraの代表取締役・久保田瞬氏のコメントは以下のとおり。

岸上健人氏
MyDearestのVRゲーム事業が大きく成長する中で、ゲーム事業以外の領域についても、より中長期的な強化を図りたいと考えるようになりました。

その中で、日本のXR領域を代表するメディア事業を始めとして様々な事業を展開されてきたMoguraさんとであれば、互いの強みを活かした形で次のフェーズに進めるのではないかと考え、私より代表の久保田さんにご提案をして協議を重ねてまいりました。

私が特に強調したいのは、「Mogura VR」「XR Kaigi」をはじめとするMoguraのメディア・イベント事業について、その独立性および中立性を前提・担保した上での統合であるという点です。

今回の統合は、両社にとって事業の補完関係にある、非常に相性の良いものになると考えています。

久保田瞬氏:
2014年に最初のメディアを立ち上げて11年間、創業して9年間、バーチャル領域に身を置いてきた我々にとって、今回の合併は、未来をさらに加速させるために前に進むための決断です。

創業以来、Moguraがバーチャル領域の情報を発信してきたメディア「Mogura VR」、カンファレンス「XR Kaigi」等は、当方の下で今後も変わらぬ独立性・中立性を維持し、業界全体の発展に貢献してまいります。そしてMoguraは「Mogura NEXT」として、企業や行政機関の皆様に対し、バーチャル領域の取組を確かな成果へと結実させるプロフェッショナルとしてコンサルティングや開発を展開してまいりました。MyDearestさんのこの領域への情熱と強力な実行力が加わることで、より大きく確実な価値を提供できる体制が整うと確信しています。互いの強みを融合させ、これまで以上に深く、この領域の可能性を掘り起こし、切り拓いてまいります。

これまで培ってきたコンテンツ・サービス、チーム、そしてユーザーや取引先の皆さまとの関係性を何よりも大切にしながら、今後も変わらぬ姿勢で事業に取り組んでまいります。

今回は、国内のVR業界において代表的といえるメディアとゲーム会社が経営統合を果たすかたち。新たな体制で、どのように両社の活動が強化されていくのかは注目される。

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Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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