「呪術廻戦」公式、“盗用ゲームアプリ”に厳正対処すると宣言。キャラも設定も丸パクりの悪質アプリ出現を受けて

呪術廻戦製作委員会は12月25日、「呪術廻戦」関連コンテンツを無断利用したゲームアプリケーションに関して声明を発表した。

呪術廻戦製作委員会は12月25日、「呪術廻戦」関連コンテンツを無断利用したゲームアプリケーションが配信されていることを確認していると発表。各プラットフォームに該当のゲームアプリの配信停止を申告するなど厳正に対処していくとし、該当のゲームアプリのダウンロード・プレイを控えるように注意喚起している。

「呪術廻戦」は芥見下々氏が手がけ週刊少年ジャンプにて連載されていた漫画作品。単行本は全30巻にわたって展開され、今年12月時点でシリーズ累計発行部数が1億5000万部を超える人気作品だ。TVアニメおよび劇場版アニメ化もされ、TVアニメは2026年1月8日より第3期「死滅回游 前編」が放送予定となっている。

そんなアニメ版を手がける呪術廻戦製作委員会は12月25日、「呪術廻戦」関連コンテンツを無断利用したゲームアプリが配信されていることを確認していると報告した。同委員会は該当のゲームアプリにおける「呪術廻戦」関連コンテンツの素材使用、およびゲームの企画・開発・配信に関して一切許諾していないと説明。著作権を侵害する行為に該当すると伝えている。

そのため同委員会は各プラットフォームに対して、該当ゲームアプリの配信停止を申告するなど、厳正に対処していくとのこと。ユ―ザーに対しても、該当のゲームアプリのダウンロード・プレイについて控えるように注意喚起されている。

投稿においては具体的なゲームアプリ名には言及されていないものの、最近になってYouTubeなどでは「呪術廻戦」の登場キャラに酷似したキャラなどが登場するアニメーションを含む動画広告が、あるアプリの宣伝として配信されており、物議を醸していた。アプリ名は“特級呪術師”となっており、アプリのストアページを見るに販売元はHongkong Mingmei Carpet Manufacture International Group Limitedと記載されている。著作権は「©特級呪術師」とのみ記載されており、アプリ説明にも「呪術廻戦」の名は一切ない。

しかしアプリアイコンが「呪術廻戦」の両面宿儺を思わせるキャラであったり、ストア内の画像にもそれぞれ同作の登場キャラに酷似したキャラが描かれていたりと、「呪術廻戦」の関連作品と誤認させることを狙ったとみられるゲームアプリとなっている。さらに「領域展開、無量空処」といった同作に登場する用語も用いられており、作中ではキャラクター名まで盗用されていることがユーザーから報告されている。

先述した呪術廻戦製作委員会の告知が本アプリのみを対象にしているかどうかは不明ながら、著作権を侵害しうるアプリの存在を見過ごさないことが表明されたわけだろう。今後プラットフォーム側への要請で、該当ゲームアプリは配信停止されることになるとみられる。

ゲームアプリの宣伝において知的財産を侵害している疑いのある動画広告が用いられる例はしばしば見られ、かねてより物議を醸してきた(関連記事)。今回はそうした動画広告に加えて、ゲームアプリのストアページ、ひいてはゲーム内にまで堂々と著作権を侵害しうるコンテンツが用いられている作品が現れた格好だ。話題性を集め、配信停止されるまでの収益を狙うような手口の可能性もあり、そもそも配信前に食い止められるような各プラットフォーム側での審査制度が求められるところだろう。

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Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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