遊びながら「コード進行」を学べるゲーム『コード進行パズル』無料公開。すぐさま話題沸騰中
ずっしー氏は11月16日、『コード進行パズル』を無料公開した。さっそくSNS上で話題を博している。

音楽理論や奏法についての情報を発信しているずっしー氏は11月16日、『コード進行パズル』を公開した。本作はPC/iOS/Androidのブラウザ上で無料でプレイすることができ、公開されてからさっそく大きな話題となっている。
『コード進行パズル』はパズルを通じて自然とコード進行に慣れ親しむことができるゲームである。プレイヤーはコード記号の書かれたブロックをつなげて消すことができ、ハイスコアを目指す。一度に多くのブロックをつなげるほど高い得点を獲得できるが、ブロックにはつながるものと、つながらないものが存在する。音楽において不自然なコード進行になってしまう場合はつなげることができないのだ。そのため本作ではパズルでハイスコアを目指すうちに、知らず知らずのうちに自然なコード進行が学べるというわけだ。
ゲームは好きなキーとコード進行を選んでプレイすることになる。遊ぶことができるのはポップスなどで多用される「王道進行(4536進行)」、1999年に「丸ノ内サディスティック」で使われたことに由来する「丸サ進行」、ジャズのアドリブなどで用いられる循環コード「1625進行」の3つのコード進行となっている。どれも広く使われるコード進行だ。
ゲームプレイでは制限時間内にコード記号の書かれたブロックをなぞって消していくことになる。ブロックに触れると書かれているコードの音が鳴り、2つ以上のブロックをつなげれば消すことが可能。一度に多くのブロックをつなげるほどchain数が増え、高得点となる。また、ブロックが消えている間に別の場所でブロックをつなげれば、chainを継続することが可能。1つの長いchainをつなげても良し、複数箇所でつなげても良しだ。ただしブロックが消えるのは早めなので、もたついてするとすぐにchainは途切れてしまうだろう。

時間切れとなればゲームは終了し、ハイスコアが記録される。なお、ゲーム終了時の画面ではハイスコアとは別にベストタイムという表記も見られるが、SNS上ではこちらが記録されている様子は本稿執筆時点ではまだ見られない。スコア上限に到達した場合に記録されるか、あるいは今後実装予定の機能だと思われる。
ちなみに本作では最初は進行の中核をなす4つのコード記号しか登場しないが、得点を獲得していくうちにレベルが上昇して、新たなコード記号が登場するようになる。音楽のコードには相互に行き来できるものや、一方通行のようなものが存在しているため、コード記号が増えるほど長くつなげるのが難しくなっていくだろう。こうしたコード進行のつながり方は通常、音楽理論として学ぶことになる。つまり音楽への理解を深めたいならば座学が必要になるわけだが、本作はゲーム感覚で自然な響きになるコード進行を学べるのだ。

そんな本作の公開を告知しているX(旧Twitter)上の投稿は瞬く間に広まり、本稿執筆時点で4000件を超えるリポストと、2万6000件以上のいいね、1万8000件以上のブックマークを獲得している。ゲーム感覚でコード進行を学べるというコンセプトが多くの人に受け入れられたかたちで、音楽理論の学習に四苦八苦していた人だけでなく、歌や楽器に触れたことがない人までも楽しんでいる様子がうかがえる。
本作を手がけたずっしー氏は、音楽理論や奏法についての情報を発信しているWebサイト/YouTubeチャンネル「ずっしーの音楽教室」の運営者である。同サイト/チャンネルは、動画やブログ記事などを通じてコード進行や耳コピの方法や、ちょっとした豆知識などを学ぶことができるとして人気を集めている。ちなみに本稿執筆時点でのYouTubeチャンネルの登録者は20万人以上だ。なお過去には相対音感を鍛えるゲーム『ずっしーの音感トレーニング』をリリース。今回は新たなゲーム『コード進行パズル』が展開されたかたちだ。コード進行をはじめ音楽理論を学ぶとなると複雑なイメージも付きまとうものの、ゲーム形式ならば手軽に遊びながら学べるという意外性もあってか、さっそく注目を集めているようだ。
『コード進行パズル』はブラウザ(PC/iOS/Android)で無料プレイ可能だ。


