『ポケモンレジェンズZ-A』で「危ない人」が目撃されまくる。“ポケモン爆弾”思想に放火願望、人生終了においフェチまで集う狂気の街

『Pokémon LEGENDS Z-A』のコミュニティで「言動から恐怖を感じるNPC」に注目が集まっている。

Pokémon LEGENDS Z-A』のコミュニティで「言動から恐怖を感じるNPC」に注目が集まっている。とあるサイドミッションにて出会う“爆弾魔”を筆頭に、街中ではさまざまな奇人変人が目撃されているようだ。なお本稿ではゲーム終盤で開放されるサイドミッションの内容に言及しているため、留意されたい。

本作は『ポケットモンスター』シリーズの最新作だ。開発を手がけるのはゲームフリーク。『ポケットモンスターX・Y』に登場したミアレシティが舞台となり、再開発の進む街に旅行で訪れた主人公はなりゆきで町の自警団「MZ(エムゼット)団」に加わり、街で起こるさまざまな出来事や事件に挑むこととなる。メガシンカシステムがふたたび登場するほか、戦闘では新たに移動型バトルが採用されている。

ミアレシティには多種多様な人々が暮らしており、サイドミッションの依頼者のほか、会話が可能なNPC、吹き出しだけで発言が表示されるNPCまでさまざま。このうちNPCの吹き出しのセリフは移動しているだけでは見逃しがちながら、よく読むと異様な発言も入り混じっていることが話題を博している。たとえばひと際注目されているのが18番ワイルドゾーン近くにいるおじいさんのセリフ。何の変哲もないセリフのNPCに囲まれながら「行けるところまで行き 死ぬべきところで死ぬ」という悟りを開いたかのような物言いをしており、国内外のプレイヤーに強烈な印象を残しているようだ。

そんな“悟りおじいさん”とあわせて、ヌーヴォカフェ2号店の近くにいる少女のセリフも注目を浴びている。「それは悲しいな」とこぼす女の子の向かいにいる少女に話しかけると飛び出すのが、「ポケモンも人も いつかは死んじゃうんだよね」というセリフ。年端もいかない少女にいったい何があったのか想像もつかないものの、こちらもやはり唐突に放たれる死を連想させる発言として、プレイヤーを動揺させている様子だ。

このほかにも不穏な発言のNPCはちらほらと目撃されており、たとえばジョーヌ4番街の建物の屋上にはスーツ姿で「いやだ!どこに行っても仕事が追いかけてくる!!」と魂の叫びを発するNPCが存在。今にも屋上から飛び降りそうな勢いも感じられ、目撃者からは心配されているようだ。

またオトンヌアベニューのベンチに座る女性は日本語版では「もう!だいもんじを浴びせたい!」と呟いており、何かむしゃくしゃすることがあった様子。日本語版ではどこかかわいげもある一方、英語版では「Sometimes I just wanna Fire Blast something…(ときどき、ただ何かにだいもんじを浴びせたくなるんだよね……)」と本当に何か燃やしそうな切迫感のあるセリフになっている。ミアレシティはかなりストレス社会なのかもしれない。

Image Credit: Hungry-Spirit-5587 on Reddit

ほかにもノースサイドストリートでは「人生にくたびれた ポケモンの匂いをかぎたい」と呟くおじさんを見ることができる。誰にも迷惑はかけなそうなものの、ちょっと怖い気もする。ちなみにこのおじさんのセリフは英語版では「I’m sick and tired of this life. I just want to smell Pokémon!(この人生にうんざりだ。ポケモンの匂いだけを嗅いでいたい!)」となっており、やはりほんのり過激なニュアンスが増している印象。海外ユーザー間ではゲームのNPCのセリフ史上もっともぶっ飛んでいる、といった悪名も轟いている。

そうしたなかで、国内ユーザーからにわかに大きな注目を集めているNPCが存在。こちらはサイドミッションで出会うことになるNPC「フィナレ」であり、Xユーザー/YouTube投稿者のゆきのさんが「ミアレシティで一番ヤバい人」として紹介したポストは大きな話題を博している。

フィナレはサイドミッション「芸術的に戦いましょう」で挑むことになるNPC。戦う者の美しさと力強さ、そしてはかなさを表現したいという芸術家であり、使用ポケモンはメレシー・ゴースト・イワーク・ダストダス・バイバニラ・パンプジン。一見なかなかバランスの取れたパーティに見えるが、その戦法が常軌を逸している。メレシー・ゴースト・イワークの「じばく」に始まり、ダストダス・バイバニラの「だいばくはつ」と、とにかく無残に命を散らす“自爆パーティ”で戦いを仕掛けてくるのだ。筆者が戦った際は最後の1匹だったからかパンプジンは自爆系の技を最後まで使ってこなかったものの、じばくあるいはだいばくはつを覚えていることは想像に難くない。

そしてフィナレは戦闘後、「安心してください 戦ったあとは すぐにポケモンセンターに行きますので」といったセリフを残し、その場を去っていく。自爆させても回復させれば大丈夫といった考えも凶悪さに拍車をかけており、そんなセリフと共に彼女が目を向けるとポケモンたちがわざとらしく喜ぶそぶりを見せる様子も確認できる。総じてかなりブラックなイベントであり、ミアレシティ随一の狂人として人々の記憶に刻まれているようだ。

ちなみにそんなフィナレは、「命 爆発!」が口癖のトレーナーとの戦闘で自爆戦法に目覚めたという。これは『ポケットモンスター X・Y』のキャラであるコルニのセリフながら、コルニは自爆戦法を使ってくるようなトレーナーではなかった。歪んだ解釈で危険思想が生まれてしまった模様だ。

このほかにもミアレシティには本編・サイドミッション、そして道行く一般NPCを問わずさまざまな個性的なキャラクターが登場する。屋上にもNPCは点在しており、話しかけるとセリフが用意されている者も見受けられる。じっくりと街中を探索して、野生ポケモンだけでなく不思議な人を探してみるのも面白いかもしれない。

Pokémon LEGENDS Z-A(ポケモンレジェンズ Z-A)』はNintendo Switch/Switch 2向けに発売中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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