“全部文字”の世界冒険ゲーム『文字遊戯』日本語版、本日サプライズ配信。日本語化困難と思われた好評作がついに

フライハイワークスは8月7日、『文字遊戯』Nintendo Switch版を本日8月7日に配信開始すると告知した。

フライハイワークスは8月7日、『文字遊戯』Nintendo Switch版を本日8月7日に配信開始すると告知した。日本語に対応し、価格は税込3600円。なお、本作はPC(Steam)向けにも配信予定となっている。

『文字遊戯』は、文字だけで表現された世界を冒険していく、真なる文字冒険遊戯(シン・テキストADV)である。本作の舞台は、文字だけで構成された世界だ。たとえば、壁は壁の漢字、河は河の漢字で表現。門の漢字は、通れる門の役割をもっている。本作では主人公の「我(ワタシ)」を操作して、そんな文字の世界を冒険していく。我は勇者の村に生まれた新たな勇者である。まずは三人の師匠に命じられた試練を乗り越え、3つの聖なる道具を入手。そして魔竜討伐の旅に向かうという。勇者による魔竜討伐の旅が繰り広げられるわけだ。

しかし本作の世界では、すべてが文字で表現されており、時には文字を使ったギミックもプレイヤーの前に立ちふさがる。プレイヤーは文字を斬ったり、合体させたり、分離させたりなど、文字の特性も活かした方法でギミックを突破。単なる勇者の旅ではなく、文字の世界の冒険が展開されていく。

本作『文字遊戯』はTeam9が開発し、中国語対応のゲームとして2022年にリリースされた作品だ。Steamのユーザーレビューでは、記事執筆時点で5634件中93%の好評を得てステータス「非常に好評」を獲得している。

一方で、同作は中国語の漢字によって表現されており、内容からローカライズが困難とされていた。そんな中、パブリッシャーのフライハイワークスが『文字遊戯(日本語版)』を発表。2023年には、プロローグにあたる『文字遊戯 第零章(日本語版)』を公開し、日本語対応が進められてきた。今回の発表では、そんな言語に強く依存したゲームの日本語版が、プレイ可能になったわけだ。

『文字遊戯』日本語対応版は、Nintendo Switch向けに8月7日配信中。価格は税込3600円となっている。Steam向けの日本語版については、続報を待ちたいところだ。

【UPDATE 2025/8/8 0:25】
フライハイワークスは8月7日、Steam版の状況について告知した。フライハイワークスとしては、Steam版も同日にリリースしようとしていたのだという。十分な余裕をもってSteamに審査を提出し、同日発売を迎えようとしていた。しかし、期間内に審査を通過できず、結果的にNintendo Switch版が先行リリースになったそうだ。

公開された記事によると、審査時にSteamから「もしローカライズ版であるなら、別タイトルとして発売するのではなく、当該タイトルのDLCとして発売するなどの対応をとるように。」との理由から、NGを出されたそうだ。一方でフライハイワークスとしては、本作では言語の特徴をフルに使ったものであり、単純な翻訳データの差し替えで済むものではないと指摘。パブリッシャーも異なり、ストアページ公開時には指摘されなかったことなどから、再審査を要請したとのこと。現在はそのまま、返事を待っている状態なのだそうだ。Steam版については、審査を通過できればリリース予定なのだろう。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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