『ロマンシング サガ2』リメイクの「皇帝退位」コマンドにファンがざわつく。これで“謀殺ルドン送り”しなくて済むかも


スクウェア・エニックスは6月18日、『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』を発表した。対応プラットフォームはNintendo Switch/PlayStation 5/PlayStation 4/PC(Steam)で、10月24日に発売予定(Steam版は10月25日)。本作ファンの間で、発表映像の中で見られた「皇帝退位」コマンドが、さっそく注目を集めているようだ。

『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』は、かつてスーパーファミコンで発売された『ロマンシング サガ2』のフルリメイク作品。ドット絵だったビジュアルは3Dにフルモデルチェンジされつつも、好きな順番で七英雄を倒していくフリーシナリオなどは健在。一方でバトルは閃きや陣形といった基本部分はそのままに、昨今の『サガ』シリーズに導入されているタイムラインバトルを実装。連携技などモダンな新要素が盛り込まれており、新たな体験を楽しめるようである。


そんな本作の発表は、シリーズファンなどを中心にSNS上で話題に。そしてとりわけ注目を集めているのが、発表トレイラーで一瞬だけ登場したコマンド「皇帝退位」のようだ。X上では同ワードについて、多くのファンが口々に語っている。このコマンドについて安堵したり、逆に不穏さを感じたりする声が見られるようだ。また、「ルドン送り」「謀殺」なるワードもセットで語られている。

その背景には、『ロマンシング サガ2』オリジナル版でのプレイテクニックがある。本作でプレイヤーは、バレンヌ帝国の「歴代皇帝」となり、代替わりを繰り返しながら七英雄との壮大な戦いを繰り広げていく。「皇位継承システム」により、前皇帝から次の皇帝へとステータスなどを引き継ぎながら、メインキャラを交代させて攻略を進めていくわけだ。皇帝継承は寿命のほか、皇帝の死亡や全滅などのタイミングでも発生するようになっている。


そしてオリジナル版『ロマンシング サガ2』では、そんな皇帝の死亡を「故意に引き起こす」テクニックが存在した。というのも、本作では攻略上の理由で、皇帝を交代させたくなるケースが発生する。その理由は、陣形習得や熟練度引き継ぎ狙いなどさまざまだ。そうした際に利用されるテクニックが通称“謀殺”。故意に皇帝を敵の餌食として皇位継承を発生させる行為であった。そして、その際に利便性からよく利用された場所が「ルドン高原」だ。そうした事情により、皇帝は謀殺のため“ルドン送り”にされ、多くの血が流されてきたわけだ。

そんな事情もあって、このたびお披露目されたリメイク版『ロマンシング サガ2』の映像にて、「皇帝退位」のコマンドが注目を集めたのだ。このコマンドはおそらく、皇帝を退かせ、皇位継承を任意に起こすものだろう。つまり、皇帝をわざわざ謀殺せずとも、平和的に交代がおこなえると期待できそうだ。また、「ルドン送り」自体がやや手間のかかる作業だったため、この変更を歓迎するオリジナル版経験者の声も散見される。


ただし、オリジナル版における伝承法は、「死をもって己のすべてを次代に遺す」といったイメージで描かれていた。そのため、伝承法の設定によっては平和的退位どころか、「お手軽謀殺コマンド」となる可能性もありそうだ。また、公式サイトの情報によれば「2代連続で退位はできない」とされている。いずれにせよ、効率的なプレイのためには皇帝の血で手を染めることになるかもしれない。

【UPDATE 2024/06/19 2:18】
公式サイトの情報に基づき、補足

ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』はNintendo Switch/PlayStation 5/PlayStation 4/PC(Steam)向けに、2024年10月24日に発売予定(Steam版は10月25日)。パッケージ版・ダウンロード版ともに価格は税込6820円となる。