地底探索・工場自動化シム『Techtonica(テクトニカ)』新アプデv0.5でまさかの「光線銃」登場&ついにファストトラベル実装。射撃ミニゲームなど追加要素続々

Fire Hose Gamesは6月18日、工場自動化シム『Techtonica(テクトニカ)』の最新アップデートv0.5を配信開始した。新ツール「レーザーピストル」やファストトラベル用の新設備などが実装されている。

デベロッパーのFire Hose Gamesは日本時間6月18日、『Techtonica(テクトニカ)』の最新アップデート「v0.5 Super Sandbox Update」を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)/Xbox One/Xbox Series X|Sで現在早期アクセス配信中だ。PC/Xbox Game Pass向けにも提供されている。最大4人でのマルチプレイに対応し、ゲーム内は日本語に対応している。

『Techtonica』は、地球外惑星Calyxの地底を舞台とした工場自動化シミュレーションゲームだ。プレイヤーは、Calyxに降り立った惑星調査員「グラウンドブレイカー」のひとりとなる。冷凍睡眠から目を覚ましたプレイヤーは、原因不明の災害によって停止してしまった管理システムを復旧するべく、資源採掘と部品製造を自動化して地底に工場を建設していく。


驚きの新ツール「レーザーピストル」登場。同時に新キャラクター・新ロケーションも出現

今回のアップデートでは、レーザーを放つ単発式の拳銃「レーザーピストル」が追加された。“Laser”の名を冠する通り、本アップデートの目玉アイテムと言えるだろう。これと同時にボイスライン付きの新キャラクター、および新ロケーションが追加されている。本作は工場建設と並行して惑星調査を進めていくという、アドベンチャーゲームとしての側面をあわせもった作品だ。よって本稿ではストーリーへの具体的な言及は差し控えることとし、実際の調査(プレイ)を通して発見してもらいたい。各地の生産ターミナルを順次復旧していくことで関連タスクが現れるため、ゲームを着実に進めていけばたどり着けるだろう。

レーザーピストルは惑星探査上の実用性も兼ね備えており、モードの切り替えによって狙った地点へピンを指すことも可能だ。指定した地点には、マーカーと一緒にオブジェクト名と距離が表示され、マルチプレイ時にはほかのプレイヤーにもこの情報が共有される。指定時にソナーを発するギミックもあるため、他のプレイヤーとより視覚的な意思疎通ができるだろう。また、建設をおこなう下準備で距離計測・必要アイテム数の算出などにも応用可能だ。参考情報として、作中では配電フロア1タイル分が長さ1メートルに相当しているようだ。

 


工場建設と地底探索が主軸にゲームが進行していく本作では、これまでプレイヤーに直接危害を加えるような“外敵”は登場していない。そのため、戦闘を想起させる銃火器のようなツールは、本作においてはかなり意外な追加要素と言えるだろう。筆者の想像に過ぎないが、仄かに物語の新たな展開をも感じさせる。なお、レーザーピストルの登場によって、本作におけるゲームプレイの根幹が大きく変わったということはなく、建設や地底探索を自分のペースで楽しめる点は揺るがない。引き続きリラックスした環境で工場の拡大・効率化に没頭しよう。


新設備「ネクサス」でファストトラベルが可能に。レーザーピストル専用のミニゲームモードも搭載

新設備として「ネクサス」が登場した。通電した状態でインタラクトすることによって、選択した別地点までのファストトラベルが可能となる。各生産ターミナルには専用のネクサスが備え付けられているほか、技術ツリー解禁後はプレイヤーが自作・設置することも可能だ。設置したネクサスには個別に名称を設定することができるため、探索状況や設置地点にあわせて命名しておこう。

外観
アステロイド

また、ネクサスのもう一つの機能として、レーザーピストルを用いたミニゲームをプレイすることができる。用意されているモードは、ネクサスに向かって全方位から押し寄せる隕石・戦艦(ホログラム)を撃ち落とす防衛ゲーム「ネクサスディフェンス」と、拠点を巡っての撃ち合いを繰り広げるマルチプレイ専用対戦ゲーム「ネクサスキャプチャー」の2種だ。先のv0.4アップデートで追加されたカスタムゲームモードには、これらのミニゲーム向けに構築された「Laser Mall」というマップが用意されている(関連記事)。入り組んだ構造の建築が複数立ち並んでいるため、ネクサスキャプチャーでより戦略的な試合を楽しみたい人にはうってつけの環境だ。


カラフルな新装飾「グローブロック&ディスコブロック」、傾斜を選べるコンクリートブロックも追加

レーザーピストルの眩さを引き立てる要素として、色鮮やかに発光する装飾アイテム「グローブロック」が追加されている。微量の電力を消費して光る性質をもつ立方体の建築アイテムだ。カラーバリエーションは赤緑青と、その中間色を含めた合計7種だ。さらに、グローブロックへ電子部品を加えてもう一段階加工すれば、動的に色が変化する「ディスコブロック」を製造することができる。こちらは合計6種の発光パターンを選択可能で、斜めもしくは水平方向へウェーブ状に色が移り変わるDigonal /Horizontal Wave、降り注ぐ雨のように明滅するRainfallなどが用意されている。

なかでもFollow Playerのパターンは、プレイヤーの接近に感応して発光するという特殊なギミックを備えている。工場内の通路沿いに設置すれば、工場が“ハイテク”に成長していく様子をより視覚的に演出してくれるかもしれない。既存の建築アイテムと組み合わせながら、工場に自分好みの彩りを加えていくとよいだろう。

 


ちなみに、グローブロックの製造素材の一つであるガラスは、砂を溶鉱炉系統で加工して製造可能なアイテムだ。そしてその砂を調達するには、一度砂利を脱穀機に通す工程が必要となる。余談だが、筆者は砂利の実装当初、セラミック部品の脱穀によって砂利を製造することを見落としてしまった。その結果、砂利を採取可能なオブジェクト「川の岩」を求め、惑星中の川を歩き回った経験がある。同様の過程をたどるプレイヤーが現れないよう、(可能性は低いものの)念のため書き記しておこう。

建築素材のラインナップには、新たに勾配のついたコンクリートブロックが追加されている。サイズは1×1、1×3、1×5の三種類で、いずれも高さは1タイル分だ。ほかのコンクリートブロック同様の外観をしている。これまでの本作において、斜め方向の主な建築アイテムは階段ブロックであり、その角度も45度に限定されていた。本ブロックの追加によって、緩やかな傾斜も建築可能となり、足場としてのスロープのほか工夫次第で色々な使い方ができそうだ。


最後に、マルチプレイ時にキャラクターが装備しているツールの3Dモデルが同期されるよう変更されたほか、多数のバグ修正が加えられているとのこと。装備ツールの同期を含め、前述したピン機能やネクサスによるファストトラベル、ミニゲームモードなど、マルチプレイの幅を広げるような調整が多く見受けられる。パッチノートの詳細に関しては、Steamストアページまたは公式Youtubeチャンネルを参照されたい。本アップデートについて筆者の個人的な総括を述べるとするならば、工場建設というゲームプレイのコア要素の一方で、多彩な遊び方ができるプレイフィールド要素拡張への注力もうかがえる内容であった。今後のアップデートで更なるブラッシュアップを期待したい。

『Techtonica』はPC(Steam)/Xbox One/Xbox Series X|S向けに早期アクセス配信中。PC/Xbox Game Pass向けにも提供中だ。Steamでは6月22日までセールを実施中、34%オフの税込2244円で購入可能となっている。

Toru Ishikawa
Toru Ishikawa

雑食ゲーマー、好きな言葉は「Random loot」と「Permadeath」です。

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