TRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』第5版、公式サイトで無料公開。『バルダーズ・ゲート3』などに大きな影響を与えた名作TRPG
Wizards of the Coast社は6月18日、TRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(以下、D&D)について、プレイヤー向けのベーシック・ルールなど、各種ルールおよび日英対訳表を公式サイトにて無料公開した。今回の無料化については、2022年まで日本語版の販売をおこなっていた、ホビージャパンの協力も得ているようだ。
『D&D』はTPRG(テーブルトークRPG)だ。1974年にアメリカ人のゲームデザイナーErnest Gary Gygax氏らによって制作され、以降広い人気を獲得。現在では第5版まで出版されている。本作は多くの世界があるが、特に『フォーゴトン・レルム(Forgotten Realms)』という、中世ヨーロッパを舞台にした架空の世界にて繰り広げられるキャンペーンが一般的。剣と魔法の世界における物語を、DM(ダンジョンマスター)とプレイヤーたちによって作り上げていくのだ。
『D&D』の世界観などは日本発のTRPG『ソード・ワールド』や、「ロードス島戦記」にも影響を与えた。ほかコンピューターゲームでは『ウィザードリィ』などにもその影響は見られ、近年発売されたタイトルでは、『バルダーズ・ゲート3』も本作を原作としている。
そんな『D&D』については、日本語版の発売をホビージャパンが担当。2003年よりルールブックを『ダンジョンズ&ドラゴンズ プレイヤーズハンドブック』として翻訳、販売したことを皮切りに、2023年まで展開。現在はホビージャパンによるD&D日本語版Webサイトの公開は終了している。後任は、制作元のWizards of the Coast社が担当。同社が日本語版の公式Webサイトを開設し、日本語版を刊行中だ。
今回Wizards of the Coast社は、X上で「プレイヤー向けベーシック・ルール」「DM向けベーシック・ルール」「D&D 日/英の対訳表」を無料公開したと告知。公式サイトにて、PDFファイルとテキストファイルを公開した。この公開にあたっては、「ホビージャパンさんに多大なご協力をいただきました」と綴られており、ホビージャパン版の日本語訳なども用いられているのかもしれない。また対訳表については、『D&D』用語が約1万7200個記載されており、それぞれ英語の原語からの日本語訳と、単語のカテゴリーが記されている。
この無料公開を機に、『D&D』に興味がある人は、ぜひ公式サイトにてダウンロードするといいだろう。なお公式サイトではキャラクターシートや、サンプルシナリオにあたる「竜たちの島ストームレック」の無料体験版も配布されている。