『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』DLCのボス戦には、実は“救済措置”がある。丁重サポートだけどずっと気づかれなかった可能性

 

任天堂より2017年3月に発売された『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(以下、ブレス オブ ザ ワイルド)。本作のDLC第二弾「英傑たちの詩」において、ある“救済措置”が存在しているという。海外ゲームメディアGaming Reinventedが伝えている。

『ブレス オブ ザ ワイルド』は2017年3月にWii UおよびNintendo Switch向けに発売されたシリーズ作品。シリーズのエッセンスを継承しつつも、オープンエアーと呼ばれる広大なフィールドを導入している。本作については、エキスパンションパスとして第一弾DLC「試練の覇者」と第二弾DLC「英傑たちの詩」が配信されている。


「英傑たちの詩」では、とある声の導きにより、「神獣繰りの試練」を受けることに。試練では、「一撃の剣」を用いて敵を討伐したり、新たに出現した試練の祠を探索したりする。またそれぞれの神獣に再び挑むにあたっては、4人の英傑たち、そしてゼルダについて100年前のエピソードが語られる。そして多くの試練を乗り越えると、マスターバイク零式が入手できる。なお「英傑たちの詩」をクリアした後でも、神獣にいたカースガノンとは何度でも再戦が可能になっている。

この神獣内でのカースガノンとの戦いにおいて、“救済措置”が用意されているという。そもそも「英傑たちの詩」におけるカースガノン戦は、“魂の試練”という名目で、限られた装備、アイテムしか使用できないようになっている。しかし海外ゲームメディアGaming Reinventedが投稿した動画によれば、カースガノンとの戦いにリンクが負ける、あるいは何度も挑戦し直すと、その回数に応じてアイテムが増えるとのこと。


たとえば雷のカースガノンであれば、所持できる武器は「七宝のナイフ」「無心の大剣」。盾は「七宝の盾」「護心の盾」、そして「熱砂」シリーズの防具と、ビリビリフルーツ、ビリビリダケ、ケモノ肉が与えられる。一方水のカースガノンでは武器が「光鱗の槍」などに変えられ、盾がない代わりに弓と矢を所持して戦うなど、それぞれのカースガノンの特徴に応じたセットとなっているわけだ。

ここで、あるカースガノンに対して3回挑んで失敗すると、次の挑戦では、体力が0になっても一度だけ復活できる「妖精」を手に入れた状態でカースガノン戦に臨むことができる。さらにその後に3回加えて失敗、つまり計7回挑戦すると、今度は最大体力+3つまでハートを回復してくれるマックス料理と、カースガノン別に効果が異なる薬を入手した状態で戦闘が開始される。筆者も試してみたところ、確かに4度目の挑戦で妖精が、7度目の挑戦で料理と薬が登場したことを確認した。

なおアイテムを入手するにあたっては、わざわざリンクが負ける必要もなく、神獣を脱出し、再び挑戦するだけで獲得可能だ。とはいえ、カースガノン戦での装備やアイテムは戦いが終わった後には引き継げない。妖精集めやマックス料理集めには使えないので、挑む際には留意されたい。


今までこのようなシステムが話題にのぼらなかったのは、何度か挑戦し直して救済措置が適用された場合でも、アイテムの変化に気づかないままであったためかもしれない。そもそも、装備は制限されるとはいえ、それぞれの英傑の加護は使用可能。またプレイヤーは本編である程度カースガノンの攻撃の対処を習得していることも考えられ、そもそも英傑たちの詩での再戦では救済が必要にならなかった可能性もありそうだ。

とはいえ『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』のDLC「英傑たちの詩」について今になって“新発見”とする報告が寄せられたのは興味深い。結果的にはあまり気づかれなかった様子ながら、めげずに再挑戦を続けるプレイヤーへの細やかな配慮として用意されていたのだろう。

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』はWii UおよびNintendo Switch向けに発売中だ。