『スター・ウォーズ 無法者たち』開発者いわく、想定ボリュームは「クリアまでは約30時間、コンプリートまで約60時間」。“大規模ではないチーム”で選択と集中して開発

 

Ubisoftから8月30日に発売すると発表され、6月11日にはゲームプレイ映像もお披露目された『スター・ウォーズ 無法者たち(Star Wars Outlaws)』。ゲームメディアVGCが本作のクリエイティブディレクターにインタビューしたところによれば、本作のクリア時間はおよそ30時間を想定しているとのことだ。

『スター・ウォーズ 無法者たち』は、「スター・ウォーズ」を題材にしたシングルプレイのオープンワールド・アクションアドベンチャーゲームだ。対応プラットフォームはPC(Ubisoft Connect)/PS5/Xbox Series X|S。開発を手がけるのは、代表作に『ディビジョン』シリーズがあるMassive EntertainmentやLucasfilm Gamesなど。映画「スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲」と「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」の中間にあたる時期の銀河系を舞台にしたオリジナルストーリーが描かれる。

本作では、映画シリーズで登場したものに加え新たな惑星も登場し、主人公ケイ・ヴェスは相棒のニックスと共に、自由と新たな人生を求めて冒険。ずる賢い悪党であるケイたちは、裏社会の犯罪組織が繁栄を極めているなか、戦闘や盗みの依頼を引き受ける。そうして銀河系犯罪シンジケートで無法者たちとして上手く立ち回り、銀河系の最重要指名手配犯へと成り上がる。


今回、VGCが『スター・ウォーズ 無法者たち』のクリエイティブディレクターを務めるJulian Gerighty氏にインタビューをおこなっている。同誌によるゲームクリアにどれだけの時間がかかるかという質問に対するGerighty氏の返答によると、クリアまでには25時間から30時間程度が想定されているようだ。同氏によれば本作の開発の早期段階からすでに同様のボリュームが想定されていたとのこと。また同氏は「完全主義者にとっては50~60時間」を想定しているとした。つまり実績ややり込み要素のコンプリートを目的とするプレイヤーでは、60時間ほどのプレイ時間となるようだ。

ちなみにユーザーによってクリア時間の情報が集積されているサイトHowLongToBeatを見ると、既存のオープンワールドゲームのなかでクリア時間が20~30時間、コンプリートまで50~60時間程度の作品としては『Ghost of Tsushima』や『アサシン クリード IV ブラックフラッグ』などが挙げられるだろう。


またGerighty氏は本作について「プレイに(最近の)『アサシン クリード』シリーズのような、プレイに200時間規模を要する大作ではない」とも言及。そうした作品より小規模と思われるチームで、実現可能な要素を選び取りながら開発してきたとしている。たとえば本作では水泳シーンが当初提案されていたものの、アニメーションを実装する負担やなくてもいい要素と判断されたことからボツになったという。そうしてゲームにとって必要な要素に絞ってリソースが集中されていたそうだ。

なお先述のプレイ時間の想定についてGerighty氏は、「家庭や仕事のある人にとっては、それでも十分な時間だ(for a guy with a family and a job, it’s still a fair amount of time)」との考えを述べている。昨今では業界人により、ライブサービス型ゲームの人気もあり、ユーザーに買い切り型ゲームをプレイしてもらえる時間が減少傾向にあるとの見解が伝えられたこともある(GamesIndustry.biz)。そうした背景もあってか、ユーザーの可処分時間の面で本作は十分なボリュームとして想定されているようだ。

今回VGCによる開発者インタビューによって、『スター・ウォーズ 無法者たち』のボリューム感が明かされたかたち。なお昨日6月11日にはゲームプレイトレイラーが披露され、映像からは「スター・ウォーズ」らしいさまざまな要素が確認できる。大規模開発ではないものの上手くリソースを集中させながら開発が進められたとみられ、どのような要素が選び抜かれ盛り込まれているのかも注目される。

スター・ウォーズ 無法者たち(Star Wars Outlaws)』は、PC(Ubisoft Connect)/PS5/Xbox Series X|S向けに8月30日発売予定だ。ゴールドエディションおよびアルティメットエディションにはシーズンパスが同梱され、購入者は発売日の3日前からプレイ可能となる。