『VALORANT』新マップ「アビス」は、本作初の“境界なし”マップ。高低差たくさんで落下死リスクと隣りあわせ

 

Riot Gamesは6月9日、『VALORANT』に向けて、6月12日に「Episode 8: Act III デファイアンス」で追加される新マップ「アビス」の紹介トレイラーを公開した。同マップは『VALORANT』公式大会である「VCT Masters Shanghai」の公式配信を前にお披露目された。

本作に新たに登場するマップ「アビス」は、謎の暗殺者集団「サイオンズ・オブ・アワーグラス」の秘密基地だ。サイオンズ・オブ・アワーグラスは既存エージェントであるオーメンとアイソが所属していた団体でもあるため、ゲーム内における彼らのコメントなども注目される。


断崖絶壁に佇むアビスは既存マップのアセントやスプリットなどと同様の2サイトで、3レーンを備えたマップとなる。なおアビスは、本作において初となる“境界が存在しないマップ”となる。マップの端となる境界線が用意されていないため、プレイヤーはつねにマップ外への転倒による落下死という危険性と隣合せになるようだ。また同マップは既存のマップと比べると、高低差が多く存在する模様。プレイヤーは高所から落下し、相手プレイヤーの裏を描くことで、ハイリスク・ハイリターンなプレイが光るマップとなるようだ。

本マップのリードデザイナーを務めるJoey Simas氏は、同マップの設計についてもコメントしている。Joey氏によると、本マップはプレイヤーにエージェントの特性や移動方法のあり方を捉えなおし、刺激的に活用する方法を模索してほしいとの期待意識をもって制作にあたったとのこと。同氏はレイズのブラストパックのノックバック効果によって敵を落下させたり、オーメンのシュラウドステップによって構造物を迂回したりするなどの、キャラクターの能力を活かした“独創性”を例題に挙げている。


また本マップのデザインを模索するにあたり、コントローラーたちによるスモークを巡る戦闘展開も考えられてきたようだ。従来のマップにおいてスモークは「狭所を完全に塞ぐ」ことを目的として展開されることが多かったが、Joey氏によると本マップにおいてはその感覚を変える試みが工夫されているとのことだ。

ちなみにJoey氏いわくコンセプト段階のアビスは、最終案よりもさらに高低差のあるマップであったという。大きな高低差を利用するため、“一瞬で高所へ跳ね上がる”ことのできるジャンプパッドや、ノーダメージでの落下が可能なクラッシュパッドなどのギミックも試行されてきたようだ。これらの要素は最終的にアビスに実装されることはなかったものの、今後追加されるマップでお披露目される日が来るかもしれないと同氏は語っている。

なおマップ紹介トレイラー後半にて、謎の人影を確認することができる。この長い爪が印象的な正体不明の人物が、今後実装される新エージェントとなるのだろうか。謎の人物についての続報にも注目したい。


VALORANT』新マップ「アビス」は日本時間6月12日に実装予定だ。また既存マップの「ヘイヴン」がローテーションに復帰することも決定している。新たなマップを舞台に、どのようなプレイスタイルが確立していくのか、今後に注目したい。

【UPDATE 2024/6/9 21:52】
ACTに関する説明を修正