『VALORANT』アプデ8.11では、レイズ弱体化へ。ネオンのスライド中射撃エラーがなくなる強化など、デュエリストたちの調整予定いろいろ公開


Riot Gamesは6月5日、『VALORANT』パッチ8.11のパッチノートの一部をプレビューとして公開した。同パッチではレイズのブラストパックの弱体化、アイソの能力強化、ネオンのスライド時における射撃エラー無効化など、本作のロール「デュエリスト」に向けて調整が加えられる見込み。日本時間6月12日に配信予定だ。

『VALORANT』はRiot Gamesが手がける、基本プレイ無料FPSだ。プレイヤーらはエージェントと呼ばれる、それぞれの能力と役割をもったキャラクターを選択。5人1組のチームで攻守に分かれ、アタッカー側はスパイクと呼ばれるアイテムを指定されたエリアに設置し、一定時間防衛。一方のディフェンダー側はそれを防ぐことを目的とする。


今回のパッチでは、数人のデュエリストに調整が加えられている。本作においてデュエリストは敵プレイヤーとの対面での戦闘に長けた能力を所持しており、チームのなかで「スペース(空間)を確保する」役回りをもつロールだ。デュエリストは後続で侵入するほかプレイヤーたちの侵入の糸口を作る役割も担っている。このたびの調整により速度や可動性に長けたジェットやレイズ以外のデュエリストであっても、ユニークなプレイスタイルに合わせた方法で、味方のためにスペースを確保できるようになることが期待されているようだ。注目されるデュエリストの調整内容を見てみよう。


レイズ
■ブラストパック(Q)
・レイズのブラストパックを相手が破壊した場合の、ダメージとノックバックを無効化
・ブラストパックを移動に用いたレイズの水平移動速度が低下
・ふたつのブラストパックを使用した際の最初の爆破音が遠くの相手に聞こえるように、効果音を調整

ブラストパックによる移動速度や可動性が肝のレイズであったが、このたびのパッチでは弱体化が加えられている。公式パッチノートによると、本作においては「情報・計画・実行」の3つから成るプレイヤーがもつべき戦略性を基準にバランス調整をおこなっているとのこと。それを考慮した上でブラストパックによる素早い移動は、相手側のプレイヤーが対応しきれない可能性があるとの判断のようだ。今後プレイヤーはレイズのブラストパックの音の調整や総合的な移動速度の低下により、レイズへの対処が容易となるように期待されているとのことだ。

このたびのパッチノートでは、レイナに加えられる調整も明かされている:

レイナ
■デバウアー(Q)
・回復量:100>>50
・最大ヘルスまでの回復時間:3秒>>2秒
・アーマーへのオーバーヒールが時間経過によって消滅しないように変更

■ディスミス(E)
・最大速度:秒速9.1メートル>>秒速12メートル
・最大効果時間:2秒>>1.5秒

■エンプレス(X)
・制限時間がなくなり、レイナのデス、もしくはラウンド終了とともに効果が終了するように変更

公式パッチノートによると、レイナの調整はバフとナーフの両方を含んだ調整内容となっているようだ。デバウアーやエンプレスの消滅時間がなくなったことで、より柔軟な動きが可能になった反面、回復量やディスミスでの移動距離の低下などが施されている。これらの調整は特に低から中ランク帯において単身で圧倒的な戦闘力を発揮してマッチバランスを崩壊させてしまうことを防ぐ目的があるという。


ネオン
■ファストレーン(C)
・ファストレーンが後方から徐々に消えていくようになり、視覚的な邪魔にならないように
・ファストレーンが発する音は、消滅とともにフェードアウトするように修正
・効果時間:6秒>>4秒
・消滅アニメーション時間:1秒>>2秒

■ハイギア(E)
・走り状態の場合は横移動速度が低下しないように修正
・横移動中の最大スプリント速度:秒速6.73メートル>>秒速9.11メートル
・燃料リチャージまでの時間:60秒>>20秒
・スライドのチャージ:1>>2
・スライド中の射撃エラーを無効化(これによりスライド中は全武器のブレが消滅)
・2つ目のスライドのコスト:150
・スライド後に武器再装備までにかかる時間が0.2秒に低下

■リレーボルト(Q)
・チャージ:2>>1
・発動までの時間:1.1秒>>0.8秒
・スタン時間:3秒>>3.5秒

ネオンはスライド中の射撃エラーが無効化されたことで、スライドしながらも的確に相手プレイヤーへと攻撃をおこなうことが可能となる見込み。またスタン能力であるリレーボルトは使用可能回数が低下したものの、効果時間が延長されている。これらの調整によりネオンの固有スキルであるスライドを駆使しながら、リレーボルトの効果を最大限に引き出すことが期待されているとのことだ。

続いてデュエリストのアイソにも調整が加えられている:

アイソ
■ダブルタップ(E)
・1秒間のアニメーションの後、アイソにシールドを付与する。この際、アイソは銃を使うことはできない。
・シールドは形成されると、それを通知する音を発する
・チャージ:2>>1
・キルごとにダブルタップがリセットされ、2キル完了後はチャージが回復する
・シールド破壊時の遅延がヘビー貫通から壁貫通の仕様へと変更。これに伴い、シールド破壊時の速度低下が以前より軽減される
・シールドを破壊したプレイヤーの方向へとインジケーターが表示されるように変更
・シールド付与をリセットするために、再度ダブルタップを使用することが可能に。これは2キル後のダブルタップのチャージがリセットされた際に発生する仕様となる。

アイソの能力は性能が低すぎたため、今回のパッチで純粋なバフを受けることになることがパッチノートで告げられている。アイソの持ち味である「対面での強さ」を主軸に、味方のためにスペースを作るような立ち回りを可能とするため、シールド付与の自動化やキル数に応じたアビリティリセットが可能となっている。またシールドは時間経過で壊れることがなくなるため、連続した対面での打ち合いに強いデュエリストとして調整が加えられている。


またデュエリスト以外にも、コントローラーとして新たに追加されたクローヴにも調整が加えられている:

クローヴ
■ピック・ミー・アップ(C)
・コスト:100>>200
・効果時間:10秒>>8秒
・効果発動までの猶予:10秒>>6秒

■ノット・デッド・イェット(X)
・アルティメットポイント:7>>8
・武器再装備までの遅延:0.7秒>>0.8秒

公式パッチノートによると、クローヴの能力は開発チームが想定していた以上に強力すぎたため、ナーフが加えられている。デュエリスト風の戦闘能力を抑え、コントローラーとしての本来の役割を担えるような調整を実施したとのことだ。またクローヴのノット・デッド・イェットにおいて「スモークでアシスト」したキルは、キルとしてカウントされないようにバグ修正がなされている。


そのほかパッチ8.11においては、新マップの実装や旧マップである「ヘイヴン」が再登場する。また先述のとおり今回明かされたのはパッチノートの一部であり、紹介された内容以外にも、バグ修正などがおこなわれるようだ。

VALORANT』は、PC向けに基本プレイ無料にて配信中。パッチ8.11は日本時間6月12日に配信開始予定だ。