終末地下シェルターFPS『Selaco』、こだわり光るハイテンポFPSとして高評価スタート。連携して追い詰めてくる敵AIに立ち向かう『DOOM』&『F.E.A.R.』インスパイア作品

Altered Orbit Studiosは6月1日、FPS『Selaco』の早期アクセス配信を開始した。『QUAKE』や『DOOM』(1993)といったFPSの影響を受けるいわゆるBoomer Shooterだ。

パブリッシャーのAltered Orbit Studiosは6月1日、“DOOMライク”FPS『Selaco』の早期アクセス配信を開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)。レトロシューターとしての魅力が詰まった本作はリリース後さっそく高評価を集めているようだ。

『Selaco』はレトロFPSである『QUAKE』や『DOOM』(1993)といった作品の影響を受けるいわゆるBoomer Shooterだ。本作の舞台は文明が崩壊してしまったあとの地球で、プレイヤーを含める人類は地下施設「Selaco」に逃げ遂せたという建付けだ。プレイヤーは主人公でありACEセキュリティの隊長を務める女性Dawnを操作。施設に侵略者たちが訪れるなか、プレイヤーはSelacoという施設の秘密を解き明かしていくこととなる。


『Selaco』は先述のとおり『QUAKE』や『DOOM』のエッセンスを受け継いでおり、アクション面においては『F.E.A.R.』シリーズの影響を深く受けているという。また本作に登場するオブジェクトにはすべて固有のアニメーションが設定されているそうで、プレイヤーの弾丸などで破壊することが可能となっている。絵画や窓ガラスなどが弾丸ではじけ飛んだり砕け散ったりする点も本作の特徴だ。

また本作に登場する敵はお互いに位置を確認し、協力し合いながらプレイヤーを追跡するようにプログラミングされているとのこと。隠れているとグレネードを投げ込まれたり、プレイヤーを追い詰めたりする振る舞いを見せてくる。『F.E.A.R.』などの影響を受けていることもあり、緊張感高まる銃撃戦を楽しむことができるだろう。


『Selaco』は6月1日より早期アクセス配信を開始。早期アクセス版においては30種類のマップ、11種類のカスタマイズ可能武器、10種類以上の敵兵が実装済み。さらにステージクリアにより「Incursion Mode」がアンロックされる。「Incursion Mode」は無限に湧き出てくる敵を相手にミッションを遂行するモードだが、クリアすることでキャンペーンにて使えるボーナスを得ることができるようだ。

なおストアページによると本作は全3チャプターから構成されるようで、それぞれのチャプターは完成に1年から1年半が予定されているとのこと。そのため正式リリースは2026年後半を目途にしているそうだ。また正式リリース時の価格改定は予定されていないとのことだ。


そんな本作は早期アクセス配信からさっそく好評を博している。本稿執筆時点のSteamユーザーレビューにおいては、445件中93%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。テンポよく遊べるレトロFPSの持ち味はそのままに、作り込まれた広大なステージのほか、先述したような手強い敵AIによる緊張感あふれる戦闘バランスなどが評価を受けているようだ。また同時接続プレイヤー数も本稿執筆時点でピーク時1528人を記録しており、比較的好調なスタートを切っている(SteamDB)。

本作を手がけるのはAltered Orbit Studios。本作の前身は、『DOOM』を刷新する大型Mod(Total Conversion Mod)の開発プロジェクト「Ominous」だったという。プロジェクトの規模が拡大した結果、Modではなくオリジナル作品『Selaco』として再始動することになり、今回早期アクセス配信開始を迎えたかたちだ。

そうした背景もあり、ゲームエンジンには『DOOM』のエンジンをベースにしたファンメイド改良版となる「GZDoom」が用いられているとのこと。そのためGZDoomを用いたModサポートもアピールされており、コミュニティによるModの登場も期待されるところだろう。


『Selaco』は、PC(Steam)向けに早期アクセス配信中。なおリリース記念セールとして、6月15日まで、定価2800円のところを10%オフの2520円にて購入可能だ(いずれも税込み)。

Mayo Kawano
Mayo Kawano

豪州在住の薬剤師およびにゲーム翻訳者。サバイバルクラフトゲームを主食として、ステルスゲームはデザートとする。

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