東方Project二次創作ガイドライン更新、「クラウドファンディングは原則控えてほしい」とお願い。資金集めのトラブルには、版元として責任を負いかねるので

 
『東方獣王園 〜 Unfinished Dream of All Living Ghost.』

個人ゲーム開発者のZUN氏は5月31日、東方Project二次創作のガイドラインを更新したと発表。ガイドラインの追記分には、東方Projectの二次創作作品の頒布プラットフォームや、クラウドファンディングの可否についての記述が追加されている。

東方Projectは、同人サークル「上海アリス幻樂団」によって制作されている弾幕シューティングゲームのシリーズだ。舞台となるのは吸血鬼や亡霊、鬼などといったさまざまな種族が暮らす幻想郷。プレイヤーは、そこで起こる異変を、巫女である博麗霊夢や魔法使いの霧雨魔理沙などを操作して解決していくこととなる。シリーズ作品は1996年の『東方靈異伝』を皮切りに数多くのシューティングゲームが展開。そのほかにも、対戦アクションゲームや書籍、同人音楽CDといった作品もリリースされている。

東方Projectは、多くのキャラや高い評価を獲得しているBGMなどをモチーフとして、さまざまな二次創作がファン活動としておこなわれている。東方Projectの二次創作については、ホームページやZUN氏のブログといった場所でガイドラインが公開されていたものの、東方Projectの公式・公認情報を発信するニュースサイト「東方よもやまニュース」にて、「円滑なファン活動のための目安」として二次創作ガイドラインが公開されていた。


今回、そうした二次創作ガイドラインに追記がおこなわれた。具体的には、二次創作物の頒布がおこなえる箇所の例示、そしてクラウドファンディングについての条項が追加された。

二次創作ゲームの頒布場所として、今までは即売会や「原作ゲームが販売されているダウンロードストア」などが具体例として挙げられていた。今回はそこにインディーゲームサイトが追加された。原作のゲームが販売されていないプラットフォームでも配布が可能であると明言されたかたちだ。 またクラウドファンディングについては、基本的には実施しないでほしいとして、“禁止”とまではいかずとも、実施を控えるように求めた格好だ。理由としては、個人活動の範囲を超える資金集めに伴うトラブルに、版元として責任を負いかねるためとのこと。なおそれでも実施したいという場合については、無断の実施ではなく、個別に問い合わせをおこなうように案内がおこなわれている。詳細については、公式ガイドラインを参照されたい。