歪んだ精神世界探索ゲーム『ガラージュ』Nintendo Switch版6月6日配信へ。発売から25年を経て、伝説の“奇ゲー”が初のコンソール移植

アーティストの作場知生氏は5月30日、『ガラージュ GARAGE: Bad Dream Adventure』のNintendo Switch版を6月6日に配信すると発表した。価格は税込2900円。

アーティストの作場知生氏は5月30日、『ガラージュ GARAGE: Bad Dream Adventure』のNintendo Switch版を6月6日に配信すると発表した。価格は税込2900円。

『ガラージュ GARAGE: Bad Dream Adventure(以下、ガラージュ)』は謎解き要素のあるアドベンチャーゲームだ。本作の舞台は精神治療を施す装置「ガラージュ」によって、被験者である主人公の深層意識から作り出された空間。そこには朽ちた木造建築や錆びた金属に覆われ、汚水に満たされた精神世界が広がっている。

主人公は半分人間、半分機械のような体で、この世界に閉じ込められてしまう。プレイヤーはこの精神世界から脱出するべく、奇妙ながら暖かい心を持った住人たちと交流したり、数々の謎を解いていくこととなる。

本作には順応度と燃料の二つのパラメーターが存在し、それぞれアクションや移動などを行うことで消費。どちらもなくなると体が「解体」してゲームオーバーとなってしまうが、身体改造を通して上限値を増やすことが可能だ。また、本作には釣り要素が存在。汚水からグロテスクな見た目の蛙や蟹を釣りあげ、図鑑に記録していくことができる。


『ガラージュ』はもともと、1999年に東芝EMIよりPC向けに発売されたゲームソフトだ。俗に、『BAROQUE』『クーロンズゲート』と合わせて「3大奇ゲー(歪みゲー)」と呼ばれることもある。奇妙で不気味かつ、どこか素朴な世界観はプレイヤーに好評だったものの、発売と同時期に販売元の東芝EMIがゲーム事業から撤退。流通本数が少なく入手困難な作品となっていた。

2020年にはクラウドファンディングを経て、グラフィックの向上や新規シナリオなどの追加要素を含んだ「完全版」の制作が開始。 2021年にはスマホ版が、2022年にはスマホ版から削られた表現を盛り込み直したPC(Steam)版がそれぞれ配信されている(関連記事)。

スクリーンショットを確認する限りでは、Nintendo Switch版は性的描写などが抑えられたスマホ版に準拠していると思われる。コンソール移植にあたって、裸体といったきわどい表現は控えめにせざるを得なかったのだろう。


とはいえ、コンソールへの移植は発売25年にして今回が初。Nintendo Switch版の発売に際して、作者の作場知生氏は「かなり感慨深いものがある」と喜びのコメントを寄せている。入手困難な時期に「伝説の一作」とも言われた本作を、気軽にテレビの大画面で遊べるのは嬉しい点といえる。本作はタッチスクリーンにも対応しており、携帯モードやテーブルモードで遊ぶ場合はスマホ版のような操作方法も選べるようだ。

また、発売25周年を記念して作場氏が手がけるLINEスタンプ2種も発売。本作のイメージにたがわぬ奇妙なスタンプ群だが、日常会話にも使えそうだ。

『ガラージュ GARAGE: Bad Dream Adventure』はNintendo Switch向けに6月6日に配信予定。

Rikuya Melichar
Rikuya Melichar

ゲームだいすき。独特の世界観や没入感があるゲームが好きで、気付いたら流行りのゲームを尻目にずっと遊んでたりします。

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