日常崩壊エモ青春ゲーム『Until Then』6月25日配信へ。交友関係に悩む学生生活を送りながら、人々と記憶が消えていく謎の事件を解き明かす
パブリッシャーのMaximum Entertainmentは5月29日、『Until Then』を6月25日に配信すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)/PS5。プレスリリースによると、リリース時点かどうかは不明ながら、日本語表示にも対応予定とのこと。PS Storeには国内向けページも用意されている。
『Until Then』は物語主導のアドベンチャーゲームだ。舞台となるのは大災害から復興中の世界における、フィリピンをモデルとした架空の国である。主人公のMark Borjaは課題をコピペですませるような平凡な男子高校生だったが、ある出会いをきっかけに、奇妙な出来事が起きていることに気がつく。周囲の人々が姿を消し、記憶がおぼろげになっていっているのだ。プレイヤーはMarkとして友人らと高校生活を送りつつ、事件の隠された真実を追求する。
舞台となる世界は、フィリピンの実在の土地を参考に作られているとのこと。手描きのピクセルアートと3Dの光源処理を組み合わせ、首都の喧騒から草原や海岸といった自然まで、さまざまなロケーションが描かれるという。アートと音響によって演出される、生活感のある美しい情景が楽しめるとのことだ。
またゲーム内にはソーシャルメディアも登場。SNSの投稿やウェブページをスクロールすることで、周囲の人々や世界のことをより詳しく知ることができるという。「いいね!」やコメントを送ることもでき、それらに対してキャラクターが反応することもあるようだ。そのほかフラッシュドライブを挿入するなど、日常の一コマを扱ったミニゲームも用意されるという。SNSとリアルが絡み合った、現代風の学生生活が描かれるのだろう。
そうしてプレイヤーはMarkとして、友だちと日々を過ごしていくことになるようだ。作中では交友関係を築き、あるいは失うなど、変動する人間関係が描かれるという。主人公のMarkは何らかの心の傷を抱えているそうで、ときに苦渋の決断を迫られることもあるそうだ。物語を通してMarkがどのように成長し、友だちが助けを必要としているときに立ち上がれるかどうかは、プレイヤーの選択次第とのことである。
また本作では学生らしい日常的な葛藤と成長のほかに、より壮大な事件も描かれる様子。Markの日常はある運命的な出会いによって、根底から覆されてしまうという。人々が姿を消し、現実と偽の記憶が曖昧になりぼやけていく、奇妙な出来事が起きるとのこと。プレイヤーは友人たちと隠された真実を追求し、手遅れになる前に謎を解き明かす必要があるそうだ。公式サイトなどでは「世界はまだ終わっていない(The world hasn’t ended yet)」というフレーズが繰り返し使われており、世界の存亡をかけた事件に立ち向かうことになるのかもしれない。
本作を手がけるPolychroma Gamesはフィリピンに拠点を置くインディースタジオだ。過去には無料ADVゲーム『Let’s Go There And Wander Nowhere』などを制作している。同スタジオは物語を語る媒体としてのゲームの可能性を信じていると言い、ゲームプレイと物語をひとつに融合することを志しているという。
『Until Then』はPC(Steam)/PS5向けに、6月25日配信予定だ。また現在Steamではデモ版が配信されている。