『League of Legends』にて約6万円のスキンセット登場。“スター選手”Faker氏を押し出した超強気な価格設定
Riot Gamesは5月23日、『League of Legends』(以下、LoL)について、メルセデス・ベンツとLoL Esportsが共同で「Hall of Legends」を開催すると発表した。第1回「Hall of Legends」では、Fakerことイ・サンヒョク(李 相赫)氏が殿堂入りすると決定。ゲーム内でも記念スキンが登場することとなったが、その価格設定が強気すぎると話題になっている。
LoL Esportsでは2024年より毎年「Hall of Legends」として、本スポーツやゲームに大きな貢献をおこなったひとりのプロ選手の偉業を称え、殿堂入りを表彰する。殿堂入りする選手は専門家らからなる、独立した選考委員会のメンバーの投票で決定。地域大会や国際大会での成績や、『LoL』のeスポーツ面での総合的な貢献度を基準に決められる。
Fakerことイ・サンヒョク氏は『LoL』のプロゲーマーだ。韓国のプロチームT1に10年以上所属し、ミッドレーナーとして数々の記録を残している。本稿執筆時点では、韓国リーグであるLCK(League of Legends Champions Korea)で優勝を10回、国際大会での優勝を合計で6回果たしている。また『LoL』の腕前以外にも、人柄のよさなども評価され、韓国国内だけでなく、世界的に人気を集めている選手のひとりである。
今回、Riot Gamesはそんなイ・サンヒョク氏を「Hall of Legends」初の殿堂入り選手として表彰。あわせてゲーム内でも6月13日から7月9日まで「Hall of Legends」イベントを実施することとなった。イベント内では、イベントパスを進行させることで100レベルまで報酬を解放可能。ほかにも、記念スキンとして、ルブランおよびアーリのスキンが購入可能となっている。このアーリのスキンセットについて、価格設定が強気すぎると話題になっている。
というのも、アーリのスキンセットについては「気鋭のレジェンドコレクション」「不滅のレジェンドコレクション」「シグネチャー 不滅なる伝説コレクション」の3種が存在しており、ゲーム内有料通貨「RP」にて購入できる。価格は順に5430RP、3万2430RP、5万9260RPとなっている。RPは一番安くても1円あたり1RPでの購入となるため、たとえば「シグネチャー 不滅なる伝説コレクション」を購入するには、約6万円費やす必要があるわけだ。通常のスキンがせいぜい1500RP程度であることを鑑みると、確かに“超高額”だ。
ちなみにこれらのセットにはスキン以外も付属している。一番安価な「気鋭のレジェンドコレクション」では、「Hall of Legends」イベントパスや、限定のアイコン、エモートなども収録。また「不滅のレジェンドコレクション」以上で獲得できるスキンでは、敵や建造物を倒した際に、フィニッシャーが表示される。「シグネチャー 不滅なる伝説コレクション」では、さらに過去国際大会で優勝した際の記念スキンも付いてくる。スキンやイベントパスのみに留まらず、さまざまな限定要素の含まれたセットといえるだろう。加えて、本イベントにおける総収益の30%は、イ・サンヒョク氏および一部LoL Esportsチームへと分配されるため、ファンによる“お布施”としての側面もあるかもしれない。
今回の「Hall of Legends」イベントでは、『LoL』を代表する選手といっても過言ではない、スター選手Faker氏の記念スキンが発表された。Riot Gamesも「記念コンテンツにふさわしい内容となっており、過去には存在しなかった新機能が含まれています」とアピール。スキンだけではない、てんこ盛りの内容となっている。
しかしながらこれまでの装飾アイテムと比べてかなり高額であり、最大で約6万円となるスキンセットを“超高額”として驚く声もSNS上で相次いでいる。スター選手を前面に押し出した“強気”な価格設定が、大きく話題となっているかたちだ。eスポーツが人気を博す本作ならではの施策といえるかもしれない。