インド映画スタイルRPG『Aikyam』正式発表。ダンスバトルで村人たちを奮起させ、邪悪なデーモンは暴力でねじ伏せる

Thousand Stars Studioは5月28日、『Aikyam』を正式発表した。インド映画、いわゆるボリウッドに影響を受け制作されたファンタジーRPGだ。

Thousand Stars Studioは5月28日、ボリウッドスタイルファンタジーRPG『Aikyam』を正式発表した。対応プラットフォームはPS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)。あわせて各ストアページが公開され、作品トレイラーも披露されている。

『Aikyam』はインド映画、いわゆるボリウッドに影響を受け制作された、三人称視点のファンタジーRPGだ。歌や踊りのシーンが挿入されることの多いインド映画作品をモチーフにしており、本作ではそうした世界観のほか、ダンス要素がバトルの演出に取り入れられているのがうかがえる。一方で、登場するキャラクターの体型は2~3頭身ほどにデフォルメされていて、モーションを含めたコミカルな印象が全体に漂っている。


作中では「Aikyam」と呼ばれる村で起きる、混沌とした事態を解決に導くのがおもな目的となるようだ。慕われていた共同村長の謎めいた失踪に伴い、大いなる力をもつ「Celestial Glue(直訳すると“天空の接着剤”)」を奪おうとデーモンが画策。世界を永遠なる闇に陥れようと動き出す。そこで「Vishva」「Ramli」「Guru-ji」という見た目や年代も異なると思しき3名が立ち上がり、曇った村人たちの心をダンスパフォーマンスバトルで輝かせ、デーモンとの闘いに向け奮起させていく。

 


ダンスパフォーマンスバトルはターンベース形式でおこなわれ、跳んだり回転をキメたり重力に逆らって身体を固定するポーズを取るといった、さまざまなムーブメントが用意されているという。リズムゲームさながら特定のタイミングでテンポよくボタンを押すような演出も見受けられ、音楽の要素も大きく関わってきそうだ。戦闘シーンでは画面下に各チームまたは個人のゲージと見られるバーが表示されている点から、パフォーマンスによって互いのゲージを減らしていくことで勝敗が分かれる可能性が高いだろう。

また、クエストなどを通じて味方につけた村人は、バトルにおいて戦闘のアシストに加わる機会もあるようだ。バトルシーンでスイカを連続で投げつけ、デーモンのゲージを減らしていく場面もトレイラーでは確認できた。デーモンに対しては直接殴りかかったり噛みついたり衝撃をぶつけたりといった、直接的な暴力も許されているらしい。なおマップ探索では、キャラクター同士が縦に重なるかたちで高い場所に届くようにしたり、貝殻らしきアイテムを花にかざして石のゲートを開けたりとパズル的な仕掛けも見られた。

 


本作を手がけるThousand Stars Studioは、カナダ・トロントに拠点を置くゲームスタジオ。『Aikyam』はEpic Gamesによる助成ファンド「Epic MegaGrants」の支援を受け制作が進められてきた。さらにUbisoft Torontoが主催するゲームコンペティション「Ubisoft Indie Series Toronto」においては、「National Bank Special Prize(カナダ・ナショナル銀行特別賞)」を受賞している。こうした背景からも、同作の開発には多くの期待や高い評価が集まっているのがうかがえる。

『Aikyam』は、PS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)向けにリリース予定。具体的な配信時期は本稿執筆時点で明らかとなっておらず、今後の発表に注目していきたいところだ。

Yuta Tanaka
Yuta Tanaka

本や映画や演劇と同じように、ゲームは世界と自分をつなぐもの。誰もが気楽に出入りできるゲームの浅瀬を広げていくことに、少しでも関われたらうれしいです。

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