自由中世サンドボックスSRPG『歴史の終わり』発表。世界征服してもいいししなくてもいい世界を自由に生きる、『NOSTALGIC TRAIN』開発者新作
国内の個人開発者である畳部屋氏は『歴史の終わり』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、2025年配信予定。ゲーム内は日本語表示に対応する。
『歴史の終わり』はシミュレーションRPGだ。舞台となるのは、中世ヨーロッパ風の架空の世界。Unreal Engine 5で作成された、広大で美しいオープンワールドが用意されるという。世界には森林や砂漠が存在し、季節の変化も描かれるそうだ。プレイヤーはそんな世界の名もなき人間として、広大なサンドボックスでシミュレートされる封建社会を自由に生きる。
本作では、プレイヤーはさまざまな生き方ができるという。住民からの依頼をこなしたり、あるいは略奪したり、また国に仕官して貴族として領地をもつこともできるそうだ。また商人や盗賊として生きることもできるようだ。さらにプレイヤーだけでなく、NPCたちも独自の思考に基づいて行動をおこなうという。たとえば王の最愛の人を殺せば、その王はプレイヤーを憎み攻撃してくるそうだ。一方で、もともと王を憎んでいたキャラはプレイヤーに好感をもつようになるという。また登場するキャラクターたちには武力や政治など複数のパラメーターがあり、それぞれ違った能力値をもつようだ。個性あるNPCらと関わり、共闘したり敵対したりしながら中世世界を生きていくことになるのだろう。
また本作には戦争要素も存在するようだ。部隊を率いて陣形を組んで戦う、戦術バトルが展開される様子。プレイヤーは強大な帝国の皇帝となり、世界征服をおこなうこともできるとのことだ。一方、戦いに明け暮れるだけが本作の目的ではないようである。ストアページの説明によると、争いは争いを産み、やがてはすべてを破壊してしまうかもしれないとのこと。戦うだけでは恨みを買い、平和路線を取るだけでは他国に利用されてしまうという。戦いと平和や、富と権力とモラルなど、ジレンマの狭間で選択を繰り返すゲームプレイになるとのことである。
本作を手がける畳部屋氏は、ゲーム個人開発者だ。同氏はナラティブ&環境アーティストとしても活動。過去には『NOSTALGIC TRAIN』などを制作している。同作は、日本の田舎を舞台にした一人称視点のアドベンチャーゲームだ。のどかな田舎を美しく描いたグラフィックなどが評価され、文化庁メディア芸術祭にてエンターテインメント部門審査委員会推薦作品に選出されている。また2021年6月には同じく列車をテーマとしたアドベンチャーゲーム『最涯(さいはて)の列車』をリリースしている。
列車をテーマとしたアドベンチャーゲームを手がけてきた同氏より、今回は意外にも箱庭世界を生きるシミュレーションRPGが発表された。これまで手がけたジャンルとはだいぶ異なっているが、本作でもグラフィックやストーリー面では同氏の経験が活かされそうだ。
なお同氏のXのポストによると、本作の開発状況は、バランス調整や最適化などコストのかかる部分が残っているとのこと。時間や予算が限られているため、開発費援助を得る方法を思案中とのことである。今後、クラウドファンディングキャンペーンなどがおこなわれるかもしれない。本作の開発の応援に興味のある方はチェックしておくとよいだろう。
『歴史の終わり』はPC(Steam)向けに2025年に配信予定だ。ゲーム内は日本語表示に対応する。