XboxのボスPhil Spencer氏が『Fallout 76』の拠点に“核”を落とされたとのユーザー報告。その後「『Fallout 4』に避難した説」や「核反撃準備説」など囁かれる

 

Fallout 76』について5月9日、マイクロソフトのゲーム部門CEOでXbox事業を率いるPhil Spencer氏の拠点が核攻撃されたという報告がユーザーによってなされた。その後、Spencer氏がこの核攻撃を受けて『Fallout 4』に“移住”したようだ、と同氏の動向を共有し、話題となっている。

『Fallout 76』はマルチプレイ型のオープンワールドRPGだ。開発はBethesda Game Studiosが手がけている。舞台となるのは、核戦争から26年後のアメリカ・ウェストバージニア州。核シェルターVault 76から足を踏み出した主人公は合衆国の再建を目指し、アパラチア・ウェイストランドでの冒険を始めることになる。本作では通常、各サーバーに最大32人のプレイヤーが参加可能。ほかのプレイヤーと協力あるいは敵対しながらのゲームプレイが特徴となる。

本作では、核ミサイルを発射することが可能。ゲーム内で将軍の地位を得たうえで、核ミサイルキーカードなどのアイテムを準備し、アパラチアの核ミサイルサイロに入ることで射撃ができるようになる。この核ミサイルが、マイクロソフトのゲーム部門CEO であるSpencer氏の拠点に撃ち込まれた、という報告がされた。


報告者であるSam_Snydes氏によって投稿された画像では、「P3’s Camp」を中心として大きく赤い丸が描かれている。P3は、Spencer氏のプレイヤー名/ゲーマータグであり、この赤い円は、まさしくSpencer氏の拠点に向け核攻撃がおこなわれたことを示している。投稿には、実行犯と思しきユーザーであるJoe Grizzly Bitch氏からの返信もあり、「Guilty(有罪)」というひとことと、核攻撃時のものと見られる映像および、その後Spencer氏と接触した際のスクリーンショットが添付されている。Joe Grizzly Bitch氏からは、「あのPhilに、Xboxの兄弟姉妹を傷つけた代償を払わせた」との“犯行声明”もおこなわれている。

こうした事態が起こったのは、マイクロソフトによる人員削減や関連スタジオの閉鎖の影響がありそうだ。マイクロソフトは今年に入り、ゲーム事業関連で大規模レイオフを実施。さらに先日5月7日には、マイクロソフト傘下のBethesda Softworks(以下、ベセスダ)およびZeniMax Mediaの人員削減が実施された。このレイオフによって、ベセスダ傘下スタジオのTango GameworksとArkane Austin、Alpha Dog Games、Roundhouse Studiosが閉鎖している。実績があるスタジオの突然の閉鎖に対し、マイクロソフトやXbox含むゲーム部門への批判が強まっていた、という事情も今回の“核攻撃”の動機に繋がっているのだろう。


その襲撃を受けたためかは不明だが、5月9日時点でSpencer氏が『Fallout 4』をプレイしているという報告がユーザーによっておこなわれている。投稿に書かれているように腹を立てた(Phil Spencer was so mad)ためプレイタイトルを変えたかは定かではないものの、画像からはP3ことSpencer氏がPC版『Fallout 4』をプレイしている様子が確認できる。

一方で、Spencer氏が『Fallout 76』にて反撃準備をおこなっている、とする報告もある。ゲームニュースリポーターのRebs Gaming氏は5月11日、Spencer氏が『Fallout 76』にてメインクエスト「Officer on Deck」をクリアしたようだ、と投稿した。「Officer on Deck」は、核ミサイルサイロへのアクセス権を手に入れるために勲章を集め、表彰されることで昇進を目指すクエストとなっている。これをクリアしたということは、同作中で核ミサイルを撃つ準備が整っているといえる。Spencer氏による、核攻撃への反撃が開始されるかもしれないわけだ。


実際にSpencer氏が『Fallout 4』へ“移住”したのか、『Fallout 76』で反撃準備を進めているのか、それとも特に気にしていないのかは本人のみ知るところだ。しかし、折しもマイクロソフトのゲーム部門を巡っては、前述の人員削減・スタジオ閉鎖のニュースもあったため、Spencer氏の一挙一動が注目されているようだ。