異端修道女アドベンチャー『インディカ』、悪魔と出会った修道女の自分探し物語がSteamにて好評スタート。罪と罰に苛まれる少女が繰り広げる悲劇と喜劇

Odd Meterは、『インディカ』を5月2日に発売した。宗教世界が芸術的に描かれ、ユニークな世界観をもつ本作はさっそく好評を博しているようだ。

デベロッパーのOdd Meterは、修道女パズルアドベンチャー『インディカ』を5月2日に発売した。対応プラットフォームはPC(Steam/GOG)で、発売後Epic Gamesストア/PlayStation 5/Xbox Series X|S向けにも対応予定。ゲーム内は日本語表示に対応している。宗教世界が芸術的に描かれ、ユニークな世界観をもつ本作はさっそく好評を博しているようだ。


『インディカ』は、19世紀末のロシアを舞台とする三人称視点のアドベンチャーゲームだ。本作においてプレイヤーは「インディカ」という若き修道女を操作。インディカは同郷の修道女たちから「悪魔」と後ろ指を指されながらも、罪と罰に苛まれつつ自分探しの旅に出ることとなる。プレイヤーは道中で発生する困難な問題や問いかけを通して、彼女の人生を導いていくのだ。

本作はパズルアドベンチャーとされているが、ほかにも車両でのレースや2Dピクセルアートで描かれるミニゲームなども存在する。三人称視点で描かれ、リアル志向で描かれる写実的で過酷な物語とは対照的に、過去パートでは2Dピクセルと哀愁漂う物語が描かれていくのが特徴的だ。ゲーム内の一部には経験値などのメタ的な発言も見られ、さまざまなゲームジャンルの要素や演出などが交わる、奥深い作品となっている。


『インディカ』は発売後さっそく、Steamユーザーレビューにおいて約460件中88%を好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。「罪と罰」などで知られるドストエフスキー作品に似た、喜劇と悲劇が交わるような一見すると荒唐無稽な物語や、宗教ビジョンと厳しい現実が衝突する本作の世界観が高く評価されたかたちだ。また精細に描かれたグラフィックのほか、国内ユーザーからは日本語訳の品質の良さも好評を受けている。

なお本作を手がけるデベロッパーのOdd Meterはモスクワに拠点をおき、現在はカザフスタンで活動する開発チームだ。Steamストアページによると、同チームは自身らを“美学と倫理規範のラインを踏むこと”を恐れないチームだと評している。なおOdd Meterは過去作品として、2018年に弓矢VR射撃ゲーム『SACRALITH: The Archer’s Tale』を配信している。


『インディカ』はPC(Steam/GOG.com)向けに発売中。発売後はEpic Gamesストア/PlayStation 5/Xbox Series X|S向けにも対応予定だ。価格は2800円のところ、5月17日までリリース記念セールにより10%オフの2520円にて購入可能(いずれも税込)。美しくも厳しいロシアの修道女の生きざまを見届けたい人は、本作を手にとってみてはいかがだろうか。

Mayo Kawano
Mayo Kawano

豪州在住の薬剤師およびにゲーム翻訳者。サバイバルクラフトゲームを主食として、ステルスゲームはデザートとする。

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