AI利用会話ゲーム『_turing』Steam版正式お披露目。言語モデルによる自由な会話で、ロボット少女に感情を教える
国内のゲーム制作チーム竹関工房は4月25日、『_turing』のSteamストアページを公開した。同作はiOS/Android/Steam(予定)向けに、2024年春リリース予定。竹関工房の公式サイト上では、Steam版について不確定な表記となっていたが、正式にリリースへ向けて進められているようだ。
『_turing』は、AIヒロインとの会話内容によって性格や結末が変わる、SFアドベンチャーゲームだ。本作でプレイヤーは、宇宙船の中でアイリスと2人きりになっている。ヒロインであるアイリスは、人間の感情を知るため、プレイヤーとの会話を望んでいる。そこで本作でプレイヤーは、彼女に「正しく」感情を教えていく。ヒロインのAIアイリスとの自由な会話によって、感情を知ったアイリスの変化や結末が描かれるそうだ。
本作では、アイリスと言語モデルを利用した自由な会話ができる。デモ動画などを見る限り、本作でプレイヤーはアイリスへの言葉を自由に入力できるようだ。アイリスからの返答は、言語モデルによって出力。AIを活用することで、リアルタイムに会話が生成され、自由な会話が可能となっているのだ。また本作では、ゲーム内での会話内容をAIが分析。内容に応じて、中盤以降のストーリーが変化していく。入力したメッセージや会話内容がフラグ(条件)となり、ストーリーが分岐するようだ。
本作を手がけている竹関工房は、筑波大生発のゲーム制作チームである。過去作としては、深夜のバスを舞台にしたADV『Re:Bus』やノベルゲーム『千年の魔女』をフリーゲームとして公開してきた。
本作『_turing』では、東京工業大学で対話システムを研修する修士学生が企画し、京都大学、筑波大学、電気通信大学の修士学生や卒業生が制作(ファミ通.com)。「東京ゲームダンジョン4」への参加も経て、開発が進められてきた。また本作は発表時点ではiOS/Android向けとされていた。今回Steamストアページが公開されており、PC版についても正式に進められているのだろう。
『_turing』は、iOS/Android/PC(Steam)向けに2024年春リリース予定だ。また竹関工房は、5月4日に東京・浜松町で開催される「東京ゲームダンジョン5 」へ出展予定。会場では本作のチャット対話体験ができるそうだ。