『Escape from Tarkov』にて“約4万円”の新エディション発売され議論勃発。限定新PvEモードが「DLCかどうか」を巡り

Battlestate Gamesは4月25日、『Escape from Tarkov』に向けて新エディション「The Unheard Edition」を発売した。同エディション向けに実装された新要素「PvE Co-opモード」を巡って議論が巻き起こっている。

デベロッパーのBattlestate Gamesは4月25日、『Escape from Tarkov』に向けて新エディション「The Unheard Edition」を発売した。価格は250ドル(約3万9000円)。同エディション向けには新要素「PvE Co-opモード」が実装。同モードが過去に発売されていた「Edge of Darkness Limited Edition」所有者向けには提供されなかった点を巡って批判が集まっている。海外メディアPC Gamerが伝えている。


『Escape from Tarkov』は、PvPvE要素をもつハードコアサバイバルFPSだ。舞台となるのは、政治的混乱から無法地帯となり隔離された架空の都市Tarkov。通常ゲームモードではプレイヤーはソロまたはフレンドと部隊を組んでマッチに参加し、マップからの脱出を目指す。マップは昼夜の違いや天候変化といった要素も実装されている。刻一刻と変化する状況でNPCやほかのプレイヤーと戦い、そして脱出する必要がある。死亡した場合、保険をかけていなかったり、ほかのプレイヤーに持ち去られたりすると持ち物や装備をロストするハードコアなゲームルールも特徴だ。

本作は公式サイトでの予約購入者に向けて、PC向けのクローズドベータ版として提供されてきた。通常版のほか、ゲーム内アイテムなどの特典付きのエディションも存在。そして今回、最上位エディションとなる「The Unheard Edition」が発売された。同エディションでは、限定コンテンツとして新モードである「PvE Co-opモード」のアクセス権が付属している。

PvE Co-opモードはPvP要素やプレイヤー間でアイテムを取引するフリーマーケット機能などがないモードとなっており、既存のPractice Co-opモードと違ってさまざまな進捗が保存される。タスクやハイドアウトの進行も可能だ。そしてPvE Co-opモードの進捗は、ほかのモードでプレイヤーのデータがリセットされる「ワイプ」の影響を受けないとのこと。


このPvE Co-opモード実装を巡っては、一部ユーザーから批判も噴出している。というのも、「The Unheard Edition」発売前には「Edge of Darkness Limited Edition」(以下、EoD)が150ドル(約2万3000円・現在のレート)で販売されていた。「EoD」には多岐にわたるゲーム内アイテムなどの特典が付属していたほか、「全てのDLCへのアクセス権(Free access to all subsequent DLCs)」がシーズンパスとして提供されていた。「EoD」は長らく販売されてきたものの、今年1月に販売終了となった。

そんな「EoD」に置き換わるかたちで登場したのが、今回の「The Unheard Edition」だ。価格は250ドル(約3万9000円・現在のレート)で、「EoD」におけるほぼすべての特典を同梱しつつ、新たに先述したPvE Co-opモードへのアクセス権が付属している。そしてPvE Co-opモードについては、「EoD」所有者もプレイのために差額となる100ドル(約1万5000円)を支払ってアップグレードする必要がある。「EoD」に“全てのDLCへのアクセス権”が含まれていたにもかかわらず、PvE Co-opモードを遊ぶために新たな支払が必要になることを巡って、SNS上の本作コミュニティや公式Discordサーバー上では一部ユーザーから批判が集まっている。


これを受けて本作公式Discordサーバーでは、Battlestate Gamesのリードコミュニティマネージャーであるappl3z0r氏が「PvE Co-opモードはDLCではない」との説明をおこなっている。同氏は、DLCとは追加でダウンロードできるコンテンツであると説明。本作においてはスタッシュ容量のアップグレードや練習用のPractice Co-opモードへのアクセス権などが”DLC”として扱われていた。しかしPvE Co-opモードは(DLCではなく)「The Unheard Edition」向けの新たな機能・ゲームモードであるとしている。ユーザーが要望するからといってPvE Co-opモードが“DLC”として扱われる見込みはないとのこと。そうした返答を受けて、ユーザーからはさらなる批判も寄せられている。

「EoD」時点で元々高額で販売され“全てのDLCへのアクセス権”が含まれていただけに、新要素のプレイにさらなる費用が必要となる「The Unheard Edition」には批判も集まっている格好だ。リードコミュニティマネージャーであるappl3z0r氏は「PvE Co-opモード」をDLCとして扱う予定はないとしており、現状では「EoD」所有者向けにも追加費用なしで提供される見込みはないようだ。コミュニティを含め、今後の動向も注目される。

『Escape from Tarkov』は、PC向けにクローズドベータとして提供中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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