中世都市づくり『Manor Lords』開発者、先行プレイで発見された“街の壁づくりテクニック”を使わないでとお願い。それは街用じゃなくて城用の壁

『Manor Lords』の公式Xアカウントは4月25日、本作の先行プレイにおいて編み出された“街の壁”建築テクニックについて言及。開発者の意図していない建築方法であると明言された。

Manor Lords(マナー・ロード)』の公式Xアカウントは4月25日、本作の先行プレイにおいて編み出された“街の壁”建築テクニックについて言及。城壁用の壁を無理やり街の壁として利用するテクニックであり、開発者の意図していない建築方法であると明言された。将来アップデートで“適切な街の壁”を実装するため、そこまで無理やり街の壁を作るのを我慢するように呼び掛けている。海外メディアGamesRadar+が伝えている。


『Manor Lords』は、14世紀のドイツ・フランケン地方をモチーフにした世界を舞台にする都市建設・戦略ゲームだ。ポーランドの個人開発者Greg Styczeń氏によるスタジオSlavic Magicが手がけている。本作にてプレイヤーはこの中世を生きる領主となり、未開の地を開拓。土地ごとの特徴にあわせていくつもの集落を築き、活気ある街へと発展させていく。また、本作にはほかの地域との交易といった外交要素も用意。領土をめぐって戦争が勃発することもあり、プレイヤーはリアルタイムで展開する戦略バトルを制することになる。

街づくりにおいては、住宅地や商業地区、工業地区などを建設。本作は、実際に発展を遂げた中世の町や村の歴史を参考にしたシステムが採用されているという。たとえば住宅地を割り当てると、住民たちは実在した土地区画制度に従って家を建てていくとのこと。住民からは税金によって収入を得られ、また農場や牧場などを通じて資源も入手可能。住民たちのさまざまなニーズにあわせて商品へと加工し、流通させたり交易に使ったりできるそうだ。


本作はPC(Steam/GOG.com/Microsoft Store)向けに、明日4月26日に早期アクセス配信開始予定。Hooded Horseがパブリッシングを担当し、日本語表示にも対応予定だ。Steamのウィッシュリスト数は300万件を突破しているとされ、SteamDBのSteamウィッシュリストランキングにおいては本稿執筆時点で1位を記録。高い前評判を集めるタイトルだ。

発売が近づくなか、メディアやインフルエンサーからは本作の先行プレイの内容もシェアされている。そんな本作のとあるプレイスタイルへの“注意喚起”を公式Xアカウントがおこない、注目を集めている。同アカウントは開発者のGreg氏が運営しているとみられる。同氏はあるメディアのレビューで、本作にて城郭の建築ツールを用いて街の壁を作ろうとしているのを見かけたと言及。一方でGreg氏によれば、城郭の建築ツールは城づくりに向けたものであり、街向けの壁ではないと明言。街向けの“適切な(proper)”壁についてはアップデートで実装予定であると明かした。


城郭の建築ツールで無理やり壁を作ると、所定の手順を踏まないと壁の内側の建物にインタラクトできなくなる不具合も報告されている。Greg氏は城郭の建築ツールでの街の壁づくりをユーザーが試す分にはまったく問題ないとしつつも、同氏の意図した街の壁づくりとは違う点を強調。適切な街の壁が実装されるまでは「我慢してほしい(please restrain yourself from doing so)」そうだ。


先行プレイに基づき、さっそくさまざまな建築テクニックも報告されている『Manor Lords』。中には開発者が想定しなかった遊び方も発見されており、たとえば羊毛の交易で大儲けできるグリッチについては、Greg氏がリリース時点では修正予定であることを示唆していた(PC Gamer)。先行プレイ時点でのフィードバックもしっかりと取り入れられている様子も見られ、早期アクセス配信後にどのように本作がブラッシュアップされるかも注目されるところだろう。

本作の早期アクセス配信期間は1年程度となる見込み。ただしフィードバックを受けながら開発されていくため、状況によっては期間が変更される可能性もあるそうだ。早期アクセス配信開始時点で、ストアページ上で説明されたすべてのコンテンツは実装済みとのことだ。ちなみに早期アクセス配信中にコンテンツが追加され、値上げされる可能性もあるそうだ。

なお先日にはSteamの本作公式ニュースにて「早期アクセス開始に向けて、知っておいて欲しいこと」とする、Greg氏による案内が公開。同氏は早期アクセス配信開始時点の本作は部分的に未完成であり、ユーザーからは変更を要望される要素も出てくるだろうとしている。そのためユーザーとGreg氏の間で意見を交わす、オープンな開発方針がとられるとのこと。早期アクセス配信開始後も、今回のように公式Xアカウントを通して調整方針や“注意喚起”が告知されていくかもしれない。

『Manor Lords』は、PC(Steam/GOG.com/Microsoft Store)向けに4月26日に早期アクセス配信予定だ。PC Game Pass向けにも提供される。また、ゲーム内は日本語表示に対応予定のようだ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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