Steamにて、「予約購入特典でリリース日前に2時間以上遊んだゲーム」も返金不可に。返金ポリシーの“抜け道”対策


Valveは4月23日、Steamストアの返金ポリシーを一部更新した。改定によって、予約購入特典などによるアーリーアクセス権となる「アドバンスドアクセス」に関する規定が設けられている。

Steamでは返金ポリシーが定められており、購入から2週間以内、かつ使用時間が2時間未満のゲームまたはソフトウェアアプリケーションなどの返品を受け付けている。条件を満たす場合、理由は問わず返金がおこなわれる。

なお返金ポリシーは、間違えて購入したり、好みのゲームではないことにある程度遊んでから気づいたりといった場合のリスクを想定して用意されているとのこと。リスクを取り除くためのポリシーであり、ゲームを無料で試すシステムではなく濫用しないように案内されている。Valve側で濫用されたと判断された場合、返品リクエストに対応できない場合もあるそうだ。


今回、返金ポリシーの一部が更新された。更新後のポリシーにおいては、従来の予約購入したタイトルへの返金(Refunds on Pre-purchased Titles)を定める内容が変更。リリース日前に購入したタイトルへの返金(Refunds on Titles Purchased Prior To Release Date)と改められ、内容も変更された。

ポリシーの更新によって変更されたのは、返金条件のうち「使用時間」についてだ。従来のポリシーでは、予約購入したタイトルに対しては、購入後2週間以内かつ使用時間が2時間未満という先述した返金条件が“発売日から適用される”と定められていた。一方で更新後のポリシーでは、使用時間が2時間未満という返金条件が“発売日前から”適用されるようになった。

そして更新後のポリシーにおいては発売日前に使用時間が2時間を超える例として、アドバンスドアクセスおよび早期アクセス(アーリーアクセス)が実施されるゲームが挙げられている。たとえばSteamでは、デラックスエディションなどの予約購入特典として、一定期間のアーリーアクセス権が付属する作品も存在。発売日前に、ひと足早くプレイできる特典だ。

そして従来のSteam返金ポリシーでは使用時間が2時間未満という返金条件が“発売日から”適用されていた。つまりポリシー上は、デラックスエディションなどを購入して発売日までの期間に好きなだけ遊び、発売日前に返金を受けるといった“抜け道”も存在したわけだ。今回のポリシー変更は、そうした状態への対処とみられる。

なお先述したとおりSteam返金ポリシーは濫用が禁止されており、そうした“抜け道”が用いられても濫用と判断され返金に応じられないケースはあったかもしれない。とはいえ今回のポリシー更新では、明確にアーリーアクセス権の濫用が禁止されたかたちだ。