『League of Legends』のスカーナー、調整からわずか約2日で緊急弱体化。シンプルに“強すぎる”サソリ
Riot Gamesは4月19日、『League of Legends』(以下、LoL)に向けてミッドパッチアップデート(Mid-Patch Updates)をおこなった。ミッドパッチでは、先日4月17日にパッチ14.8にて調整がおこなわれた、スカーナーの緊急弱体化がおこなわれている。ゲームデザイナーのDavid Turley氏によると、単に強すぎたようだ。
スカーナーは、本作に登場するチャンピオンのうちの一体だ。スカーナーは4月3日に配信されたパッチ14.7にてVGU(ビジュアル&ゲームプレイアップデート)がおこなわれ、見た目がアップデートされた。さらにスキルにもアップデートが加えられた。旧Qスキルは自身の周囲にダメージを与えるスキルだったが、これは新Wスキルへと移行。新Qスキルは、ステージから大岩を切りとり、再発動して投げつけるスキルへと変更された。またエネルギー弾を射出する旧Eスキルは、一定時間地形を無視して移動できるスキルとなるなど、大きな変更となっている。
加えて、4月17日にはパッチ14.8が配信された。同パッチでもスカーナーに調整が入った。Q「砕けし大地/大地の怒り」については使用時のコストが減少し、増加攻撃力によるダメージの伸び幅が向上した。一方でW「激震の砦」については使用時コストが上昇、スキルの基礎ダメージも減少するなど、WスキルからQスキルへパワーを移す調整がおこなわれた。
そんなパッチ14.8からわずか約2日となる4月19日、スカーナーはミッドパッチアップデートとして緊急弱体化された。具体的にはパッシブスキルの「響振動」が敵に与えるダメージが減らされ、敵の最大体力の7~12%のダメージを与えていたところが、最大10%まで減少した。そしてQ「砕けし大地/大地の怒り」のダメージについて、増加体力による上昇幅が6%から5%に減少。またW「激震の砦」の基礎ダメージが全体的に減少した。全体的にスカーナーが敵に与えるダメージが減らされたかたちだ。
ちなみに同ミドルパッチアップデートについて、本作のゲームデザイナーを務めているRiotPhreakことDavid Turley氏がXアカウントにて理由を投稿した。同アップデートで調整された別のチャンピオンであるグレイブスについては意図が説明されている一方、スカーナーについては同氏によれば「just OP(単純に強すぎ)」とのこと。
なお本作の情報集積サイトLoLalyticsによれば、リワーク直後のスカーナー(パッチ14.7時点)については、エメラルド以上のレートにおけるジャングルでは勝率約45%とふるわなかったものの、トップレーンでは約51%と好調。一般的にリワーク直後には、普段そのチャンピオンを使わないプレイヤーに使われたり、アイテムなどがいろいろ試されたりして勝率が伸び悩む傾向にある。そうした点を踏まえると、スカーナーは高い勝率を収めているといえる。
ちなみに、Turley氏はYouTubeにてパッチの変更意図などを解説する動画を投稿しており、パッチ14.8の解説についても4月17日に公開していた。そこでは、リリース後のパフォーマンスや統計に基づいて、スカーナーに向けておすすめのルーンおよびアイテムを更新したことなどへの意図が説明されていた。ルーンではおすすめとして、「不死者の握撃」「アフターショック」など、アイテムでは「心の鋼」「デッドマンプレート」が表示されるようになり、同氏は「これだけでも勝率はあがるだろう」と見込んでいたようで、直接的な強化を施されなくても勝率が上がる余地が残されていたかたちだ。
バランス調整やプレイヤーベースがより使い方を熟知していくにつれ、勝率が向上していたとみられるスカーナー。開発者をもってして「OP(Over Power)」とまで言わしめるほど強くなっていたようで、今回緊急弱体化がおこなわれたかたち。
なお本稿執筆時点においてLoLalyticsでは、トップレーンでは約52.8%、ジャングルでも約53.7%の勝率を記録。加えてゴールド以上のランク帯すべてで勝率が50%を上回っており、その強さがまだ健在であるようにも見える。“緊急弱体化”を乗り越えてなお高いパフォーマンスを発揮し続けるスカーナーに、今後さらに調整がおこなわれるかどうか気になるところだ。
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