現地時間4月15日、YouTubeはAPIサービス利用規約に反するサードパーティ製アプリ、その中でも特に広告ブロック機能を有するアプリへの取り締まりを強化していると発表した。広告ブロック機能に対する強硬姿勢を改めて表明するかたちだ。
YouTubeは現地時間4月15日、サードパーティ製アプリに対する施策(Enforcement on Third Party Apps)という表題で同サービス内での「広告ブロック」に関する新たな取り締まりについて発表。現在YouTube APIサービス利用規約に反するサードパーティ製アプリに対する取り締まりを強化しているとし、そのなかで、特に広告ブロック機能を有するアプリについて言及した。該当するサードパーティ製アプリを利用しているユーザーは、YouTubeを再生する際、バッファリングに問題が生じたり、「このビデオはお使いのアプリでは再生できません」といった表示と共にエラーが発生し、動画が再生できなくなるとのことだ。
同声明の中で、YouTubeの広告サービスはクリエイターを支援し、世界中の人にストリーミングサービスを提供するために実施されていると強調。広告ブロック機能によって広告の非表示がおこなわれると、クリエイターがYouTubeからの支援を受け取れなくなるとしている。また、広告のない体験を求めるユーザーに向けて月額課金制サービスのYouTube Premiumが提供されている点も強調された。APIサービス利用規約にのっとったサードパーティ製アプリは問題ないとされているものの、利用規約に反するアプリには「しかるべき措置(appropriate action)」を講じるとされ、広告ブロック機能を提供するアプリに毅然として対処する姿勢も垣間見える。
YouTubeは以前より広告ブロック機能への取り締まりを実施していた。とはいえこれまでの対策は主にYouTube公式アプリやウェブブラウザでの利用に焦点を当てているものだった。具体的には、広告ブロックのブラウザ拡張機能などを利用していることが検出されるとYouTubeの規約により広告ブロックが許可されていない旨が表示されたり、YouTube Premiumへの移行を促したりといった対策がみられた。
今回、そうした取り締まりの対象がサードパーティ製アプリにも拡大されたかたちだ。なお先述したブラウザ拡張機能へのYouTube側の対策については、これまで拡張機能開発側との“いたちごっこ”となっている状況もみられる。今回の新たな取り締まりに該当するアプリの開発者が、今後どのような対応を見せるのかも注目されるところだろう。