Amazon.comのプライム会員向け動画配信サービスPrime Videoにて4月11日、実写ドラマ「フォールアウト（Fallout）」が配信開始された。同ドラマの主人公ルーシーについて、視聴者たちが「ゲーム『Fallout』だったら何レベルに到達したか」と盛んに推察している。本稿には、ドラマ「フォールアウト」のネタバレが含まれるため、留意してほしい。
「フォールアウト」は、RPG『Fallout』シリーズの実写ドラマ版だ。同ドラマではウェイストランドを舞台に、文明崩壊後の危険はびこる世界を生きる人々の物語が描かれる。本作では複数のメインキャラの運命が交差する。なかでも、Vault 33居住者のルーシーがVaultの外へと踏み出して歩む旅路がストーリーの軸となっている。本作は現在シーズン1全8話が公開中で、シーズン2も制作中だ。
そして現在、同ドラマの視聴者やシリーズファンの間で「シーズン1でルーシーは一体どれくらい経験値（XP）を稼いでレベルアップしたか？」との議論が盛り上がっている。『Fallout』ゲームシリーズでは、敵を倒す・鍵を開ける・クエストをクリアするといった行動によってXPを獲得し、自身を強化できる。ルーシーをゲームの主人公キャラと想定し、旅のなかで取った行動を分析して「ゲーム内だったらどのくらいレベルが上がっているか」を割り出してみようという試みだ。発端となったのは、『Fallout』関連のネットミームなどを投稿するXアカウントFallout Filmsの以下の投稿と見られる。
SNS上に投稿されているユーザーたちの推測はまちまち。しかしながら、「10~20レベルの間ではないか」との意見が目立つようだ。また全体としては、高レベルよりも低いレベルに留まるとの見方が優勢のようである。その理由としては、ルーシーの“プレイスタイル”がありそうだ。ルーシーはドラマの中で敵をほとんど倒していない。そのため、戦闘によるXPの入手はかなり控えめとなるだろう。また、「メインクエストばかり進めており、サイドクエストや鍵開けなどをおこなっていない」として低レベルと見るユーザーも多いようだ。
また、YouTubeにてゲーム関連の話題を扱うMany A True Nerdは、X上にて詳細分析を展開。ルーシーがどのシリーズ作品のルールに則っているのか、推論を立てている。同アカウントによれば、ルーシーは「『Fallout 3』のレベルシステムと『Fallout 4』のサバイバルモードをあわせて、Modを導入して“プレイ”している」と推理できるそうだ。
Many A True Nerdは、ルーシーがRepair・ Science・Speechの3つのタグスキルを選択していると推測。この点から、能力面では『Fallout 3』の枠組みが適用されているとした。また、ルーシーが水を飲む描写から「プレイしているのは（水分補給が必須となる）サバイバルモードである」と推測。同モードは、『Fallout 4』にてアップデートで病気や食糧補給といったシステムが追加された高難易度モードだ。
しかし、とあるエピソードで登場するYao Guai（ミュータント熊）が、初期装備でおなじみの10mmピストルでとある登場人物に倒されてしまう描写からは、低難易度設定であると見られる。難易度設定が矛盾しているため、同アカウントはドラマ「Fallout」の世界には“Modが導入されているのではないか”と結論づけたそうだ。
そしてMany A True Nerdは、ドラマでのルーシーの足跡をたどり、いくつ“クエスト”をクリアしたかを分析。メインクエストとしては、「Vaultを旅立つ」「頭を届ける」などがあり、その間にサイドクエストを実施。メインは4つ、サイドは2つをクリアしただろうと分析している。また、「（同行者である）マキシマスがコンパニオンなら、そちらの戦闘経験値も入ってくる」と推測。ロケーション発見のXPについては、ルーシーがあまり探索に熱心でないことから少なめとなるだろうとした。
以上の総計として同アカウントは、ルーシーのシーズン1での獲得XPは「4000～5000XPに留まるだろう」と推測。メインクエスト完了によってあと1000XPは上乗せされるかもしれないものの、高めに見積もってもレベル8だろうと結論付けた。
ドラマ「Fallout」は、現在シーズン2を製作中。シーズン1の最後では、ニューベガスの登場が示唆された。『Fallout』シリーズにおいて、戦闘による経験値の獲得はかなりのウェイトを占める。シーズン2におけるルーシーが今シーズンと同じプレイスタイルを貫き通すか、よりXP効率のよい道に傾いていくのかも注目される。
「フォールアウト（Fallout）」シーズン1はAmazon Prime Videoにて配信中だ。
