『Fallout』ゲーム、各作品のSteamプレイヤー数が爆増。ドラマフィーバーで波に乗る
Amazon.comのプライム会員向け動画配信サービスPrime Videoにて4月11日、実写ドラマ「フォールアウト(Fallout)」が配信開始された。これを受けて、Steamではゲームの『Fallout』シリーズの同時接続プレイヤー数が急増を見せているという。海外メディアEurogamerなどが伝えている。
『Fallout』は、核戦争後のアメリカを舞台とするRPGシリーズだ。核シェルター「Vault」などが登場する特徴的なレトロフューチャーな世界観や、ブラックジョークが散りばめられた作風を持ち味としている。『Fallout 3』以降はナンバリング作品をBethesda Game Studiosが担当。また初期のシリーズ作品に携わったBlack Isle Studiosを前身とするObsidian Entertainmentが手がける『Fallout: New Vegas』が、2010年にリリースされた。
直近では『Fallout 4』が2015年に発売されたほか、オンラインゲームとなる『Fallout 76』が2018年にリリースされた。またシリーズの世界観をもとにするシェルター管理ゲーム『Fallout Shelter』をベースとする『Fallout Shelter Online』も2020年より基本プレイ無料にて配信中だ。
そして日本時間4月11日、実写ドラマ化作品となる「フォールアウト(Fallout)」がAmazon.comのプライム会員向け動画配信サービスPrime Videoにて配信開始された。SNS上で「フォールアウト」がトレンド入りするなど話題となっているほか、映画・ドラマのレビュー集積サイトRotten Tomatoesでは批評家・ユーザーのいずれからも高い評価を獲得している。
そんなドラマ版の展開とあわせて、Steamでは『Fallout』シリーズ作品のプレイヤー数の急増が見られるという。Steamの非公式データベースサイトSteamDBのXアカウントは4月14日、ドラマ版「フォールアウト」の配信開始とあわせて、Steamでの『Fallout』シリーズの同時接続プレイヤー数が「2倍以上」に増加していると報告した。
同アカウントはあわせて『Fallout: New Vegas』『Fallout 4』『Fallout 76』のSteamでの同時接続プレイヤー数の推移を紹介。ドラマ版の配信開始後、3作品のプレイヤー数が右肩上がりで上昇していることが確認できる。ドラマ版配信開始後、本稿執筆時点ではピーク時の同時接続プレイヤー数は『Fallout: New Vegas』が1万9505人、『Fallout 4』が8万3491人、『Fallout 76』が3万975人を記録。それぞれドラマ版配信開始直前にはピーク時約5000人、約2万人、約8000人で推移していた。各作品に数倍の同時接続プレイヤー数が集まっているかたちだ。
また『Fallout』や『Fallout 2』といった初期のシリーズ作品や『Fallout Shelter』といったスピンオフ作品のプレイヤー数も増加。シリーズ作品が軒並み“ドラマ効果”で人気を高めている様子が確認できる。
このほか日本時間4月12日からは、プライム会員向けのゲーム関連サービスPrime Gamingにて『Fallout 76』PC(Microsoft Store)/Xbox One版の期間限定配布が開始。さらに『Fallout 4』では4月25日にPS5/Xbox Series X|S向け無料アップグレードがおこなわれる見込みだ(関連記事1、関連記事2)。そうした施策もあり、Steamのほかのプラットフォームでもドラマ版配信開始と共にシリーズ作品は活況を見せている、あるいは今後さらに活況を見せるかもしれない。
ちなみに同様の事例として、これまでにはたとえば『ウィッチャー』シリーズのドラマ版の新展開や、『サイバーパンク2077』のアニメ化にあわせてSteamでのゲーム版のプレイヤー数も増加を見せていた(関連記事)。ドラマ版「フォールアウト」配信開始の影響も、マルチメディア展開がゲームでの盛況に繋がった例のひとつとなったかたちだ。先述した『Fallout 4』のPS5/Xbox Series X|S向けアップグレードのほか、シーズン制でアップデートが続けられている『Fallout 76』など、シリーズ作品の新展開も注目されるところだろう。
ドラマ版「フォールアウト(Fallout)」はAmazon Prime Videoにて配信中だ。