『Rise of the Ronin』が“幕末ラブロマンスゲーム”として遊ばれる。ペリーから高杉晋作まで契り結び放題、でも浮気はしっかり怒られる作り込み
ソニー・インタラクティブエンタテインメントより発売中の『Rise of the Ronin』。本作では特定のキャラクターの好感度をあげることで、特別な関係を結ぶ「比翼の契り」というシステムが存在。その作りこみ故か、「ロマンスゲーム」としての側面を見出すプレイヤーが続出している。なお本稿ではゲームの内容やスクリーンショットが記載されているため、留意されたい。
『Rise of the Ronin』はオープンワールド・アクションRPGだ。対応プラットフォームはPS5。開発はコーエーテクモゲームスのTeam NINJAが手がけている。舞台となるのは幕末、つまり江戸時代末期の日本。プレイヤーはそんな時代を名もなき浪人として生き抜き、坂本龍馬や井伊直弼など、実在の勢力や人物たちと出会う。誰の思想に共感するか、誰に付いていくかといった選択を通じて物語が描かれる。
ゲームプレイとしては、刀や槍、銃剣、さらには火炎放射器にいたるまで、多種多様な武器を用いて戦闘をおこなうことが可能。ほかにも、倒幕派や佐幕派、西欧の区別を問わず、さまざまな人々と交流し、勢力や人物などとの「因縁」を深めることが可能だ。
本作において、一部キャラクターには因縁だけでなく、好感度というステータスも存在。好感度は贈り物や会話イベントなどによって上昇。そうして好感度が最大になると、「比翼の契り」を結び、親密な関係へと進展することができる。比翼の契りを結んだ相手とは特別な会話が発生。ほか親愛の証として特殊な装飾品をもらうこともできる。そんな「比翼の契り」システムの作り込みによってか、本作をラブロマンスゲームとして楽しむプレイヤーがSNS上でみられる。
たとえば、ゲームプレイの初期で出会う坂本龍馬はもちろん、倒幕派では高杉晋作や桂小五郎、佐幕派からは沖田総司や篤姫などといった人物と契りを結ぶことが可能だ。ほか西洋からはペリーなどとも契りを結ぶことができ、話題となっている。
契りを結んだあとに追加される特別な会話では、2人の間でしか見せない顔が見ることができる。また主人公の拠点である「長屋」では、ときおり契りを結んだ相手が主人公の隣に座ったりすることもある。ただ関係を結ぶだけでなく、イベントがしっかり用意されており見どころがあると話題になっているかたちだ。
また“浮気”や破談が可能なところも、入念に作り込まれているとして評価されている。比翼の契りを結んだあとの会話では、相手と別れる選択をもちかけることも可能で、別れた後でも再度契りを結び直すことが可能だ。一方で関係を清算せず、比翼の契りを特定一個人だけでなく、複数の人物と結ぶこともできる。二股あるいはそれ以上の関係をもつこともできるわけだ。
しかし一部のキャラにはこの“悪行”がばれてしまう。本作ではキャラクターの近くに寄ると、プレイヤーに気づいて反応を返してくれるのだが、このとき浮気をしているとなじるようなものに変わっていたり、そもそも反応を返してくれなくなったりする。加えてその後の会話でも、浮気相手と別れるように迫られるのだ。そうした“生々しさ”も相まって、ロマンスゲームとして楽しまれているようだ。
幸いなことに、本作では浮気がばれたとしてもその場で斬り捨てられてしまうといったデメリットは生じない。安心してインモラルな関係を築くロールプレイも楽しめるだろう。とはいえ、同時交際していると交際相手から責められるのも事実。純愛を楽しむもよし、浮気者としてドロドロとした人間関係に身を置くもよしとなっている。
『Rise of the Ronin』ではオープンワールド・アクション部分がゲームプレイの主軸ながらも、「比翼の契りシステム」はその自由度や作り込みから親しまれている様子。興味のあるプレイヤーは思い思いの“幕末ロマンス”を楽しんでみてもいいだろう。
『Rise of the Ronin』はPS5向けに発売中だ。