オンライン・アクションRPG『Wayfinder』開発元への販売権移管に伴い配信一時停止。ゲームを大きく改善させての配信再開目指す


デベロッパーのAirship Syndicateは4月9日、オンライン・アクションRPG『Wayfinder』について、販売元を担当したDigital Extremesから販売権を取得することで合意したと発表した。またこれに伴い、各プラットフォームでの本作の配信を一時停止したことも明らかにしている。Digital Extremesではスタッフのレイオフ(一時解雇)が昨年実施され、『Wayfinder』の販売から手を引く方針が当時伝えられていた。

『Wayfinder』は、オンライン協力プレイ対応のアクションRPGだ。混沌と化した世界エヴェノールを舞台に、プレイヤーはこの世界にふたたび秩序をもたらす存在ウェイファインダーとなり、ミッションやイベントなどに臨む。ウェイファインダーは、近接攻撃や遠距離攻撃、魔法などさまざまなプレイスタイルを表現でき、プレイを通じて獲得できる素材によって新たな武器を作成可能。また、グルーム・ダガーと呼ばれる力によって冒険の内容をカスタマイズしたり、ソーシャルスペースのスカイライトでほかのプレイヤーとパーティを組んだりなどの要素も用意されている。

本作は、2023年8月にPC(Steam)/PS5/PS4向けに早期アクセス配信が開始されるも、11月になって販売元Digital Extremesにてレイオフが実施。同社は『Warframe』などの開発元として知られる一方で、他社作品の販売事業にも乗り出していたが、このレイオフによって販売部門が閉鎖されることに。『Wayfinder』の販売からも手を引く結果となり、販売権を開発元Airship Syndicateに移管する方針であることが当時説明されていた。本作の権利は開発元が保有しているとのこと(Eurogamer)。

そしてAirship Syndicateは4月9日、『Wayfinder』の販売権の移管を開始することについて、Digital Extremesと合意したと発表した。また、この数か月の間には、本作の核となるアイデアについていくつかの取り組みをおこなっていたことも報告。独立した販売元として、実現可能なビジネスモデルを維持することを念頭に置いた、何らかの変更を伴うそうだ。ただ、まだその準備が整っていないことから、本作の販売を一時停止することが明らかにされた。すでにSteamおよびPlayStation Storeでは本作の販売が停止されている。なお、既存プレイヤーは引き続きプレイ可能である。

また今回の発表では、本作は厳しいローンチになったとも言及されている。昨年のローンチ当時には、Steam版の同時接続プレイヤー数が約2万4000人に達するほどの大きな賑わいをみせるも、一方でユーザーレビュー評価は伸び悩んだ。ゲームプレイ以前に、なかなかサーバーに接続できず、繋がってもすぐに切断されてしまうことが頻発するなど不安定さが目立ち評価を落としたのだ(関連記事)。その後は徐々に改善に向かったものの、本稿執筆時点でSteam版のユーザーレビューは47%が好評とする「賛否両論」ステータスとなっている。先述した本作における今後の変更においては、大きな変更・改善も含まれるそうだ。詳細は今後4〜6週間のうちに発表するとのことである。

『Wayfinder』は、PC(Steam)/PS5/PS4向けに早期アクセス配信中。現在は一時的に配信停止されている。おそらく上述した続報の中で、配信再開時期についても明らかになるだろう。